海上自衛隊 輸送艦「しもきた」一般公開



「しもきた」一般公開に行ってきました!

 米子駐屯地記念行事の3日後、9月11日(水)。あのセプテンバー・イレブンからちょうど1年経ったこの日、岡山県玉野市の田井新港で海上自衛隊の輸送艦「しもきた」の一般公開が行われたので行ってきましたよ。平日なので本来ならばお仕事の日なのですが、そこはそれ、仕事なんかより「しもきた」の方が優先しちゃったワタクシはお休みをとって田井新港へ向かったのでございます。
 午後1時前に現地に到着すると、平日だというのにも関わらずたくさんの人が詰め掛けておりました。この輸送艦「しもきた(LST4002)」は「おおすみ」型の2番艦として三井造船玉野工場で建造され、今年3月に就役したばかりの新鋭艦でございます。現在「おおすみ」とともに第1輸送隊を構成し、呉基地に配備されております。今回の一般公開は「しもきた」にとっては里帰りというわけでござますな。
 田井港の埠頭に繋留された「しもきた」は、予想以上に大きな艦でした。間近で見ると圧倒的な存在感でございます。しばらく遠まきに全体像などを撮影し、いよいよ艦内へ向かいます。右舷側のサイドランプが一般公開の入り口になっていて、その付近では岡山地方連絡部のテントが設置してあり、予備自衛官補の募集パンフなどを配っておりました。
 さて、サイドランプから中へ入ると、まず全通式の巨大な艦内を見渡す事ができます。艦の前半分は大変広い車両格納庫になっていて、この「おおすみ」型がホントに四角い箱を水に浮かべたような感じである事を伺わせます。サイドランプから艦尾へ向かう途中の右舷側に甲板から車両や航空機を昇降させる第2エレベーターがあります。陸上自衛隊の車両や、ローターをたたんだSH-60Jなどのヘリを昇降できるそうです。


車両格納庫艦首方向


車両格納庫後方から艦首方向を眺める。


後部ランプドア。本来ならここにLCACがもう1隻入る。
 艦の後ろ半分にはエアクッション艇LCACを2隻収容できるドック型格納庫があります。2隻収容すると格納庫は前後左右ともほぼいっぱいいっぱいになってしまうようでありますが、今日はLA-04が1隻だけ収納されておりました。
 見学順路に従い艦尾から車両格納庫へ戻り、途中の扉から艦の設備の見学に向かいます。扉を入るとまず洗濯機と乾燥機を備えた洗面所があり、そこからタラップを昇ると3段ベッドがたくさん並んだ部屋へ出ます。最初、乗り組み員の居住区画かと思ったのですが、そばにいた隊員に話を聞くとここは災害派遣される陸上自衛隊員や被災者用の宿泊区画だということでした。陸自の隊員に言わせると
「艦にはシャワーもあるし空調も効いているし、海自の隊員がうらやましい」
のだそうです。


車両格納庫の壁に架かっている拘束チェーン。


洗濯機と乾燥機がある洗面所。


陸自隊員用宿泊区画。
さらにタラップを昇って通路を渡ると、LCACの格納庫を見渡せる場所へ出ます。そこから左舷側通路を進み、もういちどタラップを昇ると飛行甲板へ到着。こうしてみると本当に広い甲板であることがわかります。「おおすみ」が就役した時におバカ左翼マスコミが「海上自衛隊が空母を保有!」などと騒いだのも何となく納得できるくらい「だだっ広い」という感じです。なんかもう、サッカーの試合でもできそうなくらいでございます。後部甲板にはヘリの着艦マーキングがふたつあり、MH-53Eクラスの大型ヘリでも2機着艦させる事が可能だそうです。前部甲板は立ち入り禁止になっていましたが、こちらは車両の搭載スペースになっています。


甲板の最後部から艦首方向を眺める。


艦内にある手術室。


ヘリコプター管制室から後部甲板を臨む。

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