第5部・装備品展示


 模擬戦終了後の12:05、グラウンドをあとにしたワタクシたちは、模擬店の方へ直行。朝から立ちっぱなしなので、とにかくどこかへ座りたい。お腹も減ったし何か食べたい。食べ物を求めてフラフラ歩いていると、焼鳥を発見。ガタ氏夫妻がおごってくれるというのでありがたく頂戴することに。美味しかったのですが、一度焼いたものを冷凍してもう一度火を通しているらしく、一部凍ったままのものが。( ̄▽ ̄;;
さらに歩くと第3偵察隊の模擬店でカレーを発見。昨日食べた海軍さんカレーに比べるとちょっと甘口でございました。


これが第3偵察隊カレーだ!ちょっと肉が多め。
 さて、満腹になったところで装備品の見学です。第3師団司令部のある駐屯地ということでもりだくさんの装備品展示を期待していたのですが、意外にもこじんまりした展示でした。初めて見る装備品に「野外入浴セット」というのがありました。外国の軍隊ならシャワーで済むかもしれませんが、やっぱり日本の自衛隊には「風呂」ですよ。入口には「ゆ」と染め抜かれたのれんがかかっております。いやぁ、泣かせるアイテムだ。大きめのテントの中に浴槽がふたつあり、30人程度の入浴が可能になっています。中をのぞくと浴槽に本当に湯が張ってあり、子供たちがスッポンポンになって入浴しておりました。


「ゆ」ののれんが郷愁を誘う、野外入浴セット。


89式小銃。


84mm無反動砲(カール・グスタフ)
本来はもちろん野営する隊員たちの入浴所になるわけですが、震災などの被災地でも活躍します。そういえば以前こんなエピソードを聞いた事があります。阪神大震災で災害派遣された陸上自衛隊に対して、バカ左翼の連中が場所柄もわきまえず「自衛隊反対!」と抗議行動したそうです。ところが、その左翼連中が夜になるとノコノコと自衛隊の入浴セットに入りにきたとか。もう、あまりのバカさ加減に涙が出そうな話でありますな。(T▽T
 火器類では89式小銃、9mm拳銃、62式機関銃、84mm無反動砲(カール・グスタフ)、110mm個人携帯対戦車榴弾(パンツァーファウストIII)が展示されていました。


62式機関銃。もはや老兵であります。
 89式小銃はやはり人気があって長蛇の列ができておりました。自衛隊のほこる世界一高価格な国産小銃(H&K社のG3なら5丁は買えるらしい)でございます。自衛隊の小銃は外国のものと異なりセレクタが右側についていますが、
「これって使いにくくないんですか?」
と隊員さんに質問すると、かえって左側についていると左手をレシーバーから離して操作しなくてはならないので使いにくいとの事でした。(右側のセレクタは人さし指で操作するそうです)


9mm拳銃。


第3師団の74式戦車。


第3特科連隊のFH-70/155mm榴弾砲。


第3偵察隊の87式偵察警戒車。


第3高射特科大隊の35mm2連装高射機関砲 L-90。


野外炊具1号。200人分の炊飯、調理(焼物以外)が
45分でできる。


化学防護車乗員および除染所作業員が
着用する偵察要員用防護セット。
γ線を防護する。重量は18kgもある。
 110mm個人携帯対戦車榴弾(パンツァーファウストIII)。日産でライセンス生産されていますが、もともとがドイツ製の火器なので、デザインもあちらっぽくてカッコイイです。弾頭、発射筒、発射機(トリガー部分)から構成されていますが、隊員さんによればこの兵器は使い捨てで、撃ったらその場に破棄していくそうです。うあぁ、もったいねぇ。( ̄□ ̄;
「一応発射機だけは持って帰るように指導されているんですが、実際の戦場ではそんなことは言ってられないんで、その場で放棄します。」
なるほど〜。
 74式戦車は第3戦車大隊のものが展示されていました。第13戦車中隊以外の74式を見るのは初めてですが、まぁ部隊が違うからといっても74式は74式なので新鮮味には欠けますな。


110mm個人携帯対戦車榴弾(パンツァーファウストIII)


隊員さんに110mm個人携帯対戦車榴弾を構えてもらい
ました。やっぱり本職が持つとサマになりますなぁ。


広報館の前に展示されている61式戦車。
 と、このような感じで装備品を見ているうちに15:00を迎え、今日の駐屯地祭も終了です。午前中雨が降ったのは残念でしたが、大量の車輌が走った観閲行進や見ごたえのある模擬戦など、見どころいっぱいで実にいい駐屯地祭でした。今度第3師団を訪れるのは秋の伊丹駐屯地創立記念行事でしょうか。今から楽しみです。
〈了〉

←戻る 基地祭レポートTOPへ→

おまけ写真。

救護活動セットの中にあった陰圧式固定マットレスに入った
マネキン患者。顔がめちゃ怖っ!