陸上自衛隊 第13旅団創立10周年・海田市駐屯地創立59周年記念行事



海田市駐屯地祭に行ってきました!

11月8日(日)、この日、広島県海田町に所在する陸上自衛隊海田市駐屯地において、第13旅団創立10周年・海田市駐屯地創立59周年記念行事が挙行されましたので、遠征してまいりました。陸上自衛隊改変の先駆けとして、全国初の旅団としてスタートした我らが第13旅団も、もう創立10周年か…。時の経つのは早いものよのぅ、などと感慨に耽っているところでハタと気がついたのですが、「あれ、旅団創立10周年て、去年じゃなかったか?( ̄△ ̄」確か2003年が5周年だったはず。自分のレポを見ても他の方のサイトやブログを見ても、はては当の第13旅団のHPを見ても、2003年に5周年の記念行事、あるいは5周年記念音楽演奏会を催したと書いてございます。となれば、計算すると今年は11周年のはずでは…。とはいえ、第13旅団が創立されたのは1999年の3月29日ですから、2009年の今年は確かに10周年で合ってます。とすると、5周年の方が間違ってた?いやいや、でも99年の3月29日創立ということは年度でいえばまだ1998年度になるから、それで計算するとやはり2003年度の時は5周年で合ってる。( ̄▽ ̄;; アレー?……深く考えると頭がショートを起こしそうなので、「ま、旅団が10周年て言ってるんだから、それでいいじゃん!」と割り切る事にして、当日朝05:30、岡山市を出発しました。
山陽道を西へひた走り、駐屯地へ到着したのが07:45頃。ちょっと早かったので、しばらくコンビニで時間を潰し、08:00に入場門となる北門へ向かいました。
隊員の誘導で駐車場へ車を停め会場へ向かおうとしたところ、08:30までは入場できないとの事で、他のお客さん達と一緒に駐車場前でしばらく足止め。そして08:30、隊員の「どうぞ!」という声と同時に、お客さん達が一斉に会場めがけてダッシュ! 近年、航空祭だけでなく陸上自衛隊のイベントでもこういった「開門ダッシュ」が見られるようになりましたが、それだけ自衛隊イベントの人気が高くなっているという事なのでしょうかね。私はそんな元気のある年令でもないのでのんびり歩いていきましたが、それでもスタンド席の上から2段目をあっさり確保できたので、席に荷物を置いて付近の散策に向かいました。


08:10頃、駐屯地北門のある県道276号の様子。今年は正門から入場できる車は招待者に限られており、一般の入場車は全て北門に誘導されました。


北門から続々と入場する車の列。徒歩入場のお客さんは門の外で待機させられていたようです。私達も駐車場の傍で足止めされました。


08:30、駐屯地開放と同時に会場ヘ向かって一斉に駆け出すお客さん達。陸自の開門ダッシュでこれほどの物は見た事がありません。(^^; ちょっとすごい光景でした。


08:43頃の観覧席の様子。向こう側の紅白幕の辺りは招待者席、手前の階段席とパイプ椅子が一般席です。


式典前の準備をしている各部隊を見学してみました。第13偵察隊の隊員が箱の中から小銃を取り出しています。結構無造作に突っ込んであるもんですねぇ。


ズラッと並べられた89式小銃。


第13偵察隊のオート、カワサキKLX250。


第13偵察隊の車輌群。もうジープ型の斥候車の姿はありませんね。


第13戦車中隊の74式戦車。


74式戦車の砲塔上では、乗員が12.7mm重機関銃を載せる作業。先に機関部を載せて、あとから銃身を挿し込むようですね。


09:27頃、観閲部隊が集まってきました。


式典のため待機している車輌や準備中の隊員などをひとしきり眺めたあと、スタンド席へ戻って式典開始待ち。09:40頃から観閲部隊の入場が始まり、09:49に観閲部隊指揮官入場、この後部隊紹介、感謝状受章者の紹介があり、10:03に観閲官が臨場して、第13旅団創立10周年・海田市駐屯地創立59周年記念行事に伴う観閲式が始まりました。観閲官は第13旅団長・平野 治征陸将補、観閲部隊指揮官は第13旅団副旅団長兼ねて海田市駐屯地司令・田原 昭彦一等陸佐、観閲部隊は向かって左から第13音楽隊、旅団各普通科連隊のレンジャー隊員で編成された旅団レンジャー部隊、第8普通科連隊、第17普通科連隊、第46普通科連隊、第13特科隊、第13後方支援隊、第13偵察隊、第13高射特科中隊、第13戦車中隊、第13施設中隊、第13通信中隊、第13旅団司令部付隊、第47普通科連隊、第302普通科直接支援隊、海田市駐屯地業務隊の並びで、観閲部隊指揮官以下約1000名の隊員が参加しています。昨年が796名だった事を考えると、今回はさすが10周年といった堂々たる威容と言えるでしょう。
式典は通常通り、観閲官に栄誉礼、国旗入場・敬礼、巡閲、観閲官式辞、来賓祝辞、来賓紹介、祝電披露と進行。10周年ということもあってか7人もの来賓が祝辞を述べられましたが、そのうち4人が民主党議員というのも、政権交代の影響なのでしょうねぇ。
その後観閲部隊が退場し、観閲行進準備の間、第13音楽隊による音楽演奏が実施され、続いて観閲行進が行なわれました。観閲行進では例年なかった普通科連隊の徒歩行進や、旅団レンジャー部隊の駆け足行進などが見られました。


09:40頃から観閲部隊の入場が始まりました。会場左手から入場する第13特科隊と、その後方は第46普通科連隊。


会場右手から入場する第13偵察隊。


入場する第13施設中隊。


私のちょうど正面辺りには、第47普通科連隊が入場してきました。


09:49、観閲部隊指揮官入場。観閲部隊指揮官を務める第13旅団副旅団長兼ねて海田市駐屯地司令・田原 昭彦一等陸佐が1/2tトラックで入場されました。


観閲部隊指揮官に敬礼。


答礼する田原一等陸佐。


部隊紹介。紹介中の部隊が隊旗を掲げています。


本日は旅団の1/4の勢力にあたる約1000名の隊員が参加しています。


10:03、観閲官臨場。観閲官を務める第13旅団長・平野 治征陸将補が黒塗りの業務車(将官なので“乗用車”かな?)で入場されました。


『ただいまから第13旅団創立10周年、および海田市駐屯地創立59周年記念行事に伴う観閲式を行ないます。観閲官登壇』観閲官に対し栄誉礼。音楽隊の奏でる「栄誉礼冠符および祖国」、冠符は2回でした。


答礼する平野陸将補。


国旗入場。旗手と旗衛隊員2名が1/2tトラックで入場し、その後国旗に対し敬礼が行なわれました。


『巡閲』巡閲に際し、観閲官と観閲部隊指揮官が敬礼を交わします。「観閲部隊指揮官、田原一佐以下、人員1026名、車輌116輛、航空機6機!ご案内いたします。」


音楽隊による「巡閲の譜」が奏でられる中、平野陸将補による巡閲が行なわれました。


巡閲から戻る平野陸将補。


観閲官式辞。あらかじめ書いたものを読み上げるのではなく、何も見ずに式辞を述べられました。
「本日の式辞は箇条書き的に簡潔に申します。まず第1点、多数の内外からのご来賓および地域の皆様をお迎えし、本日ここに海田市駐屯地創設59周年および第13旅団創立10周年の式典をかくも盛大に挙行できます事、感謝にたえない。第2点、今ある海田市駐屯地、そして第13旅団の姿は、諸先輩の血の滲むような努力と地域の皆様、関係各位のご支援ご協力の賜物。駐屯地および旅団所属隊員を代表して衷心より感謝申し上げる。第3点、今の時代を、そして現下の情勢を一言で言い表わすならば、いつどこで何が起きても不思議ではない時代である。それゆえ我々は常に心身を鍛え、技を磨き、物心両面の準備を充分に整えなければならない。そして一番肝心な事は、命をかけて与えられた任務を遂行する、それを行なうことである。諸君、叡智を結集し、額に汗しさらなる個人の充実、部隊の精強化をはかろうではないか。最後第4に、我々の命をかけた活動の拠り所は、地域の皆様、そして関係各位のご支援ご協力があるからこそであります。引き続きご支援ご協力、ご指導ご鞭撻の程をお願い申し上げる次第である。以上4点、式辞終わり!」旅団長の簡潔にして大変力強い式辞でした。

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