平成19年度自衛隊記念日 観閲式



自衛隊観閲式本番に行ってきました!


秋もすっかり深まった10月28日(日)。この日、埼玉県は朝霞市に所在する陸上自衛隊朝霞駐屯地に隣接する朝霞演習場に於いて、平成19年度の自衛隊観閲式が挙行されましたので遠征して参りました。この行事は自衛隊の最高指揮官である内閣総理大臣臨席のもと、毎年陸海空の三幕持ち回りで挙行されているもので、一昨年は百里基地で航空観閲式、昨年は海上自衛隊の観艦式が行われ、今年は陸上自衛隊の担当で観閲式が挙行されたのです。一般公募のある観艦式と異なり、陸空の観閲式は公募無しの純粋に招待者のみが参加できる行事ですので、本来ならば私のようないちマニアなどお呼びでない催しなのでありますが、一昨年航空観閲式のチケットを譲ってくださったKさんより再びありがたいお誘いがあり、はるばる朝霞の地へ足を運ぶことになった次第でございます。一週間前からワクワクして遠征準備を進めていたところ、直前になって何と台風が発生。当日に関東地方を直撃しそうな勢いでしたが、幸運にも進行のスピードが早まり28日には台風一過の大変素晴らしいお天気に恵まれました。

ご参考までに観閲式の歩みについて、パンフレットから抜粋しておきます。


観閲式は、自衛隊の創設を記念し、隊員の使命の自覚と志気の高揚をはかり、もって自衛隊のすぐれた伝統をつちかうとともに、国民の自衛隊に対する理解と信頼を深めるために、自衛隊記念日行事の一環として行われています。
その歴史は1950年に保安隊が発足したのを期に行われた1951年の第1回保安隊創立記念観閲式に遡ります。1955年には防衛庁創立1周年記念式典として、神宮外苑絵画館前で観閲式が行われました。その後、国立競技場や絵画館前で開催されていましたが、1973年には交通事情等により、会場を現在の朝霞駐屯地に移しました。
大規模な災害などあった年度以外、観閲式はほぼ毎年行われ、観閲官には最高指揮権を有する時の内閣総理大臣があたりました。1996年以降は、陸海空の持ち回りで実施される事になり、今回の観閲式で46回目の開催となりました。
(平成19年度自衛隊観閲式パンフレットより)

前日、仕事を終えてから21:42岡山発の新幹線に飛び乗り、夜行の「ムーンライトながら」、山手線、東武東上線を乗り継いで、朝霞駅へ到着したのが早朝05:59。そこから徒歩で会場となる朝霞演習場へ移動。地図を頼りに落ち葉のカーペットのようになった道を歩いていると、演習場方向から自衛隊機らしきヘリのローター音が聴こえ、空を見上げてみるとUH-1が飛行しているのが確認できました。おお、来たきた!といやが上にも気分が高揚していきます。さらに歩いていると前方に隊列を組んで行進する警察の機動隊の一団、各交差点には見たこともないような厳い警察車両の姿。さすが総理大臣が来るともなると警戒のレベルが違いますね。朝霞の観閲式では左巻き団体のデモも半端じゃなくすごいらしいので、その対策でもあるのでしょう。そんな緊張感あふれる雰囲気に飲まれつつ20分程歩いたところで朝霞演習場第1ゲートに到着しました。ゲート前ではすでに熱心なお客さん達が列をなしており、みんなチケットを手に今か今かと開門を待ちわびています。ちなみにチケットはランクの高い順から特別招待者用の紫券、黄券、赤券、青券、緑券の順で、緑券は立ち見席になります。私がKさんからお譲りいただいていたのは赤券で、会場図で確認すると観閲台付近以外のスタンド席ならほぼどこへでも座れそうな感じです。私も事前にいろいろと情報収集をして、今回は観閲台の向い側スタンド最上段を目指すことにしました。観閲部隊を背後から見ることになりますが、こちらからなら自衛隊最高指揮官である福田総理を正面から見ることができますし、なにより順光で撮影できる、というのがその理由でした。
さて、しばらく待ったあといよいよ開門。チケットを持っていない人は入場できないため、チケットが見えるように手に持った状態でまずは手荷物検査場へ。先述したように今日は内閣総理大臣の臨席があるため検査も大変厳しいものになっており、ポケットの中身を全て出して金属探知機を通り、さらにバッグの中身をくまなくチェックされてからようやく入場可、となります。ちなみにペットボトルの持ち込みも不可。幸いなことに今回は探知機も1回でパス(一昨年の航空観閲式の時は3回もひっかかった思い出が・・)し、バッグの中身もチェックを受けて、無事入場できました。当然の事ながら会場はまだガラガラの状態で、私も目指すスタンド席最上段をなんなく確保。そこから会場準備を進める隊員さん達を眺めつつ、式典開始を待ちました。会場後ろではすでに装備品展示が始まっていましたが、一度確保した席を空けるわけにもいかず、一人で来ているので荷物を置きっぱなしにするわけにもいかず、結局暇つぶしに持参した本を読んだり、次々来場する各国の駐在武官などを望遠レンズで眺めたりしながら待つこと3時間。ついに09:50頃から観閲部隊の入場が開始されました。


これが観閲式の招待券(赤券)!ナンバリング、箔押し加工されたちょっと凝った作りになっているのは、偽造やヤフオクでの転売防止のためでしょうか。


28日朝、朝霞演習場へ続く朝霞中央公園横の道。落葉が秋の風情を感じさせます。


朝霞演習場第1ゲート前、朝06:30頃。すでに多くのお客さんがつめかけていました。


式典会場。まだまだ人影もまばらで、隊員さんも準備に追われている最中です。


私の座ったスタンド席最上段からの眺め。ご覧のようにまだガラガラです


スタンド席最上段から左側方向の眺め。


観閲台では「通信」の腕章を着けた隊員さん達が入念にマイクを設置中。


総理の面前ではわずかなゴミも許されぬ。てなことで心を込めて(?)掃き掃除をする隊員さん。


私の座ったスタンド席の裏手が仮説トイレでした。風向きによって時折かぐわしいニホイが・・・。
( ̄▽ ̄;;


早朝から何度も上空を飛んでいたUH-1J。良く見るとヘリTVカメラを搭載しています。いろいろ監視中なんでしょうかねぇ・・・。


スタンド前で警備に当たる隊員さん。バッキンガム宮殿の衛兵なみに微動だにしませんでしたねぇ。


同じく警備中の警務隊の隊員さん。


なにやら手旗信号で交信中の隊員さん。スタンド席の後ろにこのような櫓がいくつも組まれていました。


自衛官に案内されて席へ向かう外国の駐在武官。この方は英国海軍の大佐でしょうか。


国名はわかりませんが、アジア系の海軍と空軍の武官、それと奥の大きい人は米空軍の将校のようです。海軍の人は袖章から見るにタイかマレーシア海軍あたりでしょうか。


各国の駐在武官達は観閲台前で出迎えを受けていました。


この方はロシア軍の将校のようです。


米陸軍の大佐と米空軍の部隊最先任上級曹長らしき武官。


スタンド席には中国人民解放軍の一団が。


観閲部隊の入場開始。先頭は防衛大学校学生隊の一団。


学生隊の指揮官と旗手ほか。紺の制服に白いホルスターが鮮やかですねぇ。


入場する防衛大学校学生隊。


64式小銃を担い堂々の行進。写真ではちょっとわかりにくいですが、丈の短い詰め襟のジャケットが特徴的です。


防衛医科大学校学生隊の入場。小銃ではなくなにやら片掛けの救急袋のようなものを持っています。


続々と入場する観閲部隊。


少年工科学校生徒隊の入場。


年令でいえば高校生の彼等。中学校を卒業してすぐ自衛官への道を志したエリートの卵たちです。

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