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〈用途廃止艦 040417.呉〉 |
全長 | 76m |
全幅 | 9.9m |
深さ | 10.2m |
吃水 | 7.4m |
基準排水量 | 2,200〜2,350t |
エンジン | 川崎V8V24/30AMTLディーゼル2基、推進電動機1基1軸 出力:水上3,400PS、水中7,200PS |
速力 | 水上約12kt、水中約20kt |
乗員 | 約75人 |
船型 | 完全復殻式涙滴型 |
主要兵装 | 53cm水中発射管×6(ハープーン対艦ミサイル発射兼用) |
備考 | 「うずしお」型の性能向上型となる通常動力潜水艦で、深度、航続距離、装備、居住性の改善がはかられた結果「うずしお」型より大型化した。船形は「うずしお」型同様の涙滴型、1軸推進方式で、船体構造は二重船殻となっている。内殻、同肋骨などには新しく開発された高張力鋼NS80が採用された。主機はシュノーケル潜航状態で1,950馬力、水上状態で2,100馬力のV8V24/30型ディーゼル×2基。主電動機は水中で7,200馬力の出力を有する電動機1基である。モーター・プロペラは低回転低雑音高効率のハイスキュード・スクリューを、海自潜水艦として初めて装備した。艦橋は「うずしお」型に比べてやや艦首寄りになり、操縦装置は自動深度保持装置、自動針路保持装置を組み合わせた三次元自動操舵装置、発令所における遠隔自動運転装置、深度、姿勢角、方位などの監視および異常時における警報装置などが組み込まれている。魚雷の発射は、自艦の運動を加味した情報のデジタル処理を行なう指揮管制装置となっている。なお、「なだしお」以降の艦と「もちしお」は対水上艦攻撃用のミサイル・ハープーンを搭載、魚雷との兼用型発射管となり、指揮管制装置もミサイル兼用の新型となったため、基準排水量が50t増え、2,250tとなった。また、艦内の完全システム化は57年度艦からはかられた。 1988年、横須賀沖で釣り舟「第一富士丸」と衝突し死者を出す事故を起こした「なだしお」は本級であるが、同艦も2001年に呉基地で除籍となっている。 2006年に最終番艦「さちしお」が除籍となり、練習潜水艦に種別変更されていた「ゆきしお」も2008年には除籍され、「ゆうしお」型は全数退役となった。 2007年春、除籍された「あきしお」を陸に揚げて史料館とした「海上自衛隊呉史料館(てつのくじら館)」が呉市にオープンした。 |
艦記号・番号/艦名 | 起工 | 進水 | 竣工 | 建造所 |
SS-573 ゆうしお (1996.8.1 特務艦へ種別変更、 1999.3.11 除籍) |
1976.12.21 | 1979.3.29 | 1980.2.26 | 三菱神戸 |
SS-574 もちしお (1997.8.1 特務艦へ種別変更、 2000.3.11 除籍) |
1978.5.9 | 1980.3.12 | 1981.3.5 | 川重神戸 |
SS-575 せとしお (1999.3.10 特務艦へ種別変更、 2000.3.9 練習潜水艦へ種別変更 2001.3.30 除籍) |
1979.4.17 | 1981.2.10 | 1982.3.17 | 三菱神戸 |
SS-576 おきしお (2001.3.29 練習潜水艦へ種別変更、 2003.3.1 除籍) |
1980.4.17 | 1982.3.5 | 1983.3.1 | 川重神戸 |
SS-577 なだしお (2001.6.1 除籍) |
1981.4.16 | 1983.1.27 | 1984.3.6 | 三菱神戸 |
SS-578 はましお (2003.3.4 練習潜水艦へ種別変更、 2006.3.9 除籍) |
1982.4.8 | 1984.2.1 | 1985.3.4 | 川重神戸 |
SS-579 あきしお (2004.3.3 除籍) |
1983.4.15 | 1985.1.22 | 1986.3.5 | 三菱神戸 |
SS-580 たけしお (2005.3.9 除籍) |
1984.4.3 | 1986.2.9 | 1987.3.3 | 川重神戸 |
SS-581 ゆきしお (2006.3.9 練習潜水艦に種別変更、 2008.3.7 除籍) |
1985.4.11 | 1987.1.23 | 1988.3.11 | 三菱神戸 |
SS-582 さちしお (2006.4.14 除籍) |
1985.4.11 | 1988.2.17 | 1989.3.24 | 川重神戸 |