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〈ヘリコプター護衛艦「くらま」DDH-144 040719.高知〉 |
全長 | 159m |
全幅 | 17.5m |
深さ | 11m |
吃水 | 5.3m(「くらま」は5.5m) |
基準排水量 | 5,200t |
エンジン | 石播2胴衝動式タービン2基2軸,缶 石川島FWD型 出力:70,000PS |
速力 | 約32kt(「くらま」は31kt) |
乗員 | 350人(「くらま」は360人) |
船型 | 遮浪甲板型 |
主要兵装 | 54口径5インチ単装速射砲×2、短SAMシースパロー装置×1、高性能20mm機関砲(CIWS)×2、アスロックランチャー×1、3連装短魚雷発射管×2、対潜ヘリSH-60J×3 |
備考 | 「はるな」型に続くヘリコプター搭載大型護衛艦であると同時に、指揮管制を完全にコンピュータ処理できる海上自衛隊初の本格的なシステム艦でもあり、「リンク11」「リンク14」など、建造当時としては最先端の戦術データ交換システムを搭載した。外形はほぼ「はるな」型に近いが、海上自衛隊の護衛艦としてはじめて個艦防空用の短距離艦対空ミサイル(短SAM)「シースパロー」発射機を搭載したほか、国産新型ソナーOQS-101、三次元レーダーOPS-12型を装備。煙突は2本で短SAMは格納庫上後甲板寄りに装備された。従ってデッキハウスがやや長くなり、艦の全長も延び、「はるな」型より大型の、基準排水量5,200tとなった。TASS(曳航式アレー・ソナーシステム)を制式に装備した最初の艦でもある。近年近代化工事が行なわれ、短SAMのランチャーとFCS(射撃指揮装置)の換装等が行なわれた。 一番艦「しらね」は長らく第1護衛隊群の旗艦として観艦式の観閲艦としての任務にあたるなど、海上自衛隊にとっては象徴的な艦であった。2007年末にCICを全損する火災事故を起こし、修理費がかなり高額になると見積もられたため一時期廃艦が危ぶまれたが、退役を控えた「はるな」から部品を移植する事で現役に留まる事になった。2009年に「ひゅうが」の就役を受け、第3護衛隊群へ配置転換された。 二番艦「くらま」は2001年11月9日、「テロ対策特別措置法」に基づく情報収集任務により、インド洋派遣部隊の第一陣として派遣されている。2009年度の観艦式では観閲艦を務めたが、その後母港佐世保へ向かう帰路の途中、関門海峡において進路を塞ぐ形で飛び出してきた韓国籍のコンテナ船「カリナスター」と衝突。艦首部が原形を留めないほど破損し、10時間に及ぶ火災が発生した。「くらま」は一旦門司港に接岸し、12日後に佐世保へ回航され修理を受ける事になった。 このように、「しらね」型2隻は他の自衛艦では例を見ないほど大きな事故に見舞われており、そういった意味でも印象深い艦である。 護衛艦「いずも」の就役に伴い、2015年3月に「しらね」が退役、次いで「かが」の就役に伴って2017年3月に「くらま」が退役した。 |
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(2015.3.25除籍) |
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(2017.3.22除籍) |
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