海上自衛隊掃海艦隊一般公開 in サンポート高松


掃海艦隊を見てきました!


5月の末日、高松港に掃海母艦「ぶんご」、掃海艇「いずしま」「ながしま」「おぎしま」「くめじま」が入港し、一般公開および体験公開が催されましてので、29日に見学に行ってまいりました。同港への掃海艦隊の入港は琴平町にある金刀比羅宮において、旧海軍記念日に海上自衛隊が行なっている「掃海殉職者慰霊祭」にともなうものであり、この慰霊祭も今年で53回を数えるそうです。ここに祀られている79柱の殉職者の中には、朝鮮戦争に派遣された「日本特別掃海隊」で亡くなった中谷坂太郎さんも含まれていますが、この戦争に日本の掃海部隊が派遣されていた事実は長年国家機密とされ、1979年になってようやく公認されています。湾岸戦争後のペルシャ湾掃海部隊派遣は、戦後初の自衛隊海外派遣として当時すいぶん騒がれたものですが、実はこのような先達があったことは、なかなか知られていない事実でもありますね。


サンポート高松2万トン級バースに停泊する掃海母艦「ぶんご」。

さてさて、29日当日はお天気がいまひとつだったためか、サンポートも人出はちょっと少なかったようです。掃海母艦「ぶんご」では、せっかく来てくれたお客さんを待たせてはいけない、という事なのか地連も乗組員もお昼休みを返上して一般公開を行なっておりました。


「ぶんご」の後ろ姿。MH-53Eが着艦できる広い飛行甲板、
Mk105磁気掃海具を出す艦尾扉などが特徴。


係維機雷。(Mk-13?)本物かどうかはわかりませんが、
一般に展示されるのは珍しいのではないでしょうか。


訓練用沈底機雷M/T。掃射訓練用で、実際にペルシャ湾に敷設された
機雷を模している。


こちらは触発式機雷LUGM-145。ペルシャ湾掃海派遣部隊が実際に
掃海し、持ち帰ったもの。


感応式沈底機雷Mk52(N)。


「ぶんご」艦橋。護衛艦と違ってかなりゆとりあるスペースとなっている。


「ぶんご」前甲板に搭載されている76mm速射砲。そういえば「ぶんご」の同型艦でネームシップの「うらが」にはまだ搭載されてないですね。


「ぶんご」飛行甲板から見た掃海艇「いずしま」。


掃海艇「いずしま」。従来の掃海艇とは若干デザインが変わりました。


掃海艇「ながしま」。「うわじま」型の9番艇。


「いずしま」のブリッジ。


「いずしま」ブリッジ内の椅子。護衛艦などに比べかなり簡素な
作りですが、デザイン的には優れてますな。


「いずしま」に搭載されている機雷処分具「PAP104 MARK5」。


「いずしま」の中央を走る通路。さすがに木造船だけあって木材が
いたるところに使用されています。暖かみがあっていいですね。


「いずしま」の科員食堂、なにやら近所の定食屋のような雰囲気。
「おばちゃーん、焼肉定食!ご飯大盛りで!」(^^;


翌30日、朝日新町から体験航海に出港する掃海艇「おぎしま」。
いまでは少なくなった「はつしま」型です。


同じく朝靄の中、体験航海に出航する掃海艇「くめじま」。
てな事で、今回の見学も終了。翌 30日(日)には掃海艇による体験航海も予定されていましたが、私は別の予定があったのでそちらはパスしました。今回は機密性の高い機雷の見学、最新の掃海艇「いずしま」の見学、また当サイトのBBSでお知り合いになった三咲市長さんともお会いでき、なかなか実りの多い一般公開でございました。
〈了〉

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おまけ写真

「ぶんご」の艦橋の窓に掲げられていた海将補旗。外から見ると
ずいぶん立派に見えたので専用のプレートか何かあるのだと
思っていたら、なんと隊員さんが手書きで作ったものだそうです。
マジックで塗った跡、わかります?