第2部 HSS-2B

 海上自衛隊小松島航空基地は徳島県の東部、小松島市の鼻のようにニョキッと突き出た和田島町というところにあり、小松島港を臨むようにランウェイが設けられています。この基地に常駐する小松島航空隊は自衛艦隊隷下の航空集団ではなく、呉地方隊に所属する航空部隊で、HSS-2B、SH-60Jといったヘリコプターを運用しています。同隊のコールサインは“Shadow”です。
 さて、第2格納庫ではすでに装備品展示が始まっており、雨にも関わらず結構な人で賑わっておりました。端の方ではヘリの体験搭乗の抽選を行なっていて、ときおりカランカラン!という商店街のくじ引きのような鐘の音が鳴っております。


すっかり雨模様の基地祭になってしまいました。


SH-60J哨戒ヘリコプター。8281号機。
洗練されたフォルムが美しい。


MH-53E掃海・輸送ヘリコプター。8628号機。
岩国の第111航空隊所属。
とりあえずワタクシはエプロンに駐機してあるSH-60J哨戒ヘリコプターとMH-53E掃海・輸送ヘリコプターの見学に。洗練されたフォルムのSH-60Jと巨大なMH-53Eをデジカメで撮影。その後格納庫に戻り、機内を公開しているHSS-2B哨戒ヘリの見学の列に並びました。
「どちらから来られたんですか?」
HSS-2Bのタラップのところにいた案内係のWAVE(海自の女性自衛官)に突然話しかけられるワタクシ。
「あ、岡山からです。」
「ええ〜!遠いですねェ!」
そのWAVEのあまりのべっぴんさんぶりにクラクラしつつも和やかに談笑していると、案内の隊員が手招きしてくれたので、HSS-2B機内へのタラップを登りました。


MH-53Eも後部ランプドアから機内を臨む。
中に入ると、隊員がまず操縦桿やコレクティブピッチレバー、ペダル、エンジンの出力調整レバー、レーダーのスクリーンなどコクピットの説明を簡単にしてくれました。操縦席に座ると、なかなかいい見晴しです。これだけ窓がでっかいと、空を飛んでて気持ちいいだろうなぁ。
その後次のお客さんに席を譲って、ワタクシはヘリの後部へ。レーダーとソナーを管理する席があり、その後ろに吊り下げ式ソナー用のウインチ、更に後ろに乗員や貨物を乗せるスペースがあり、最後にエンジンルームがありました。すでにエンジンは取り外されて、ただの空洞になっていましたが。


HSS-2B。機内公開用。
エンジンやローターは取り外されている。


MK44航空魚雷。


350LBS対潜爆弾。


HSS-2Bコクピット。


右がソナー、左がレーダーのスクリーン。


HSS-2B後部から前部を臨む。カバーのかかっている部分に吊り下げソナーのウインチがある。

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