海上自衛隊 護衛艦「くらま」「さわぎり」一般公開 in 高知新港


「くらま」「さわぎり」を見てきました!


横須賀・富士への遠征からヘロヘロになりつつ帰還した翌日7月19日(月・祝)。高知県は高知新港において海上自衛隊の護衛艦「くらま」「さわぎり」が一般公開されていたので行ってまいりました。
いや〜、3日連続で自衛隊イベントとは、なんて幸せな3連休だ!(^^
ご存じのように護衛艦「くらま」は「しらね」型の2番艦なわけですが、実は私「しらね」型を見た事がなく、ぜひこの機会に見ておかねば!と思ったワケでございます。市販されている自衛隊関係の書籍やガイドブックを眺めておりますと、海上自衛隊の項で大抵最初に掲載されているのがこの「しらね」型ですが、それだけ海上自衛隊にとっては象徴的な艦ということでしょう。
さて、高松から2時間半ほど車を走らせて、会場となっている高知新港へ到着。エアコンの効いた車内から一歩外へ踏み出すと、いきなりムワッとした熱気と直射日光に見舞われました。う〜ん、さすが南国、夏っぷりがハンパじゃないっスね!このような暑い中で一日中案内をしてらっしゃる地連や乗員の方、本当にご苦労様です。


「くらま」の錨甲板から「さわぎり」を臨む。
両艦の艦橋の高さの違いに注目。


こちらは空砲を撃っても迫力のある、73式54口径5インチ単装速射砲。
さてさて、「くらま」「さわぎり」とも一般公開とはいえ艦内は立入禁止になっていて、第1甲板をグルっと巡るだけになっていました。狭い艦内を動けるようにカメラバッグ無しの軽量装備で臨んだのに残念。(^^; 「さわぎり」では護衛艦のスタンダード艦載砲とも言える76mm単装速射砲を見学。すぐそばに案内の隊員さんがいたので、前々からの疑問をぶつけてみました。
「この76mm砲は空砲は撃てないんですか?」
「いえ、普通に撃てますよ。」
「観艦式とかの映像を見てると、空砲を撃ってるのはいつも127mm砲なんで、こっち(76mm砲)の方は撃てないのかな〜、と思ってたんですけど。」
「76mm砲だと、空砲を撃っても“ドカン!”というよりは“スカン!”という感じであまり迫力がないので観艦式とかでは撃たないんですよ。」
なるほどなぁ〜、コンパクト砲は迫力もコンパクトだったのですなぁ。これで疑問がひとつ解決。


「さわぎり」飛行甲板のSH-60J。第122航空隊(大村)所属、#8207。


「くらま」の飛行甲板。さすがに広いです。
さらに飛行甲板には大村航空基地/第122航空隊のSH-60Jが駐機しており、機内を公開していました。同機の左側パイロンには楕円形のポッドがひとつ懸架されているのですが、最近某BBSでこれは増槽なのか?あるいは別の装置なのか?というのが話題になった事があり、私も「基地祭に見る装備品図鑑」の方で「増槽」と紹介してしまっている手前、これは謎を解いておかねば、と思い隊員さんに聞いてみました。で、返ってきた答えは
「陸上配備型のSHには増槽、艦載型には発煙弾の投下ポッドを搭載するのが通常です。」
との事でした。てなことで某BBSの議論の答えとしては、「増槽」でも「それ以外の装置」でも間違いではないという結論です。ちなみに増槽をつける事で飛行時間を約1時間延長できるそうですが、艦載型では機内タンクの燃料で往復できる範囲しか飛ばないので、発煙弾投下ポッドをつけるのが普通なんだそうです。この他にも「トラベルポッド」なんて物もあるようです。
こうしてまたひとつマニアな知識を増やしながら、「くらま」「さわぎり」の見学も終了。


「くらま」のヘリ格納庫。SH-60J3機を収納できる余裕のスペース。


これが話題の「発煙弾投下ポッド」。


「くらま」「さわぎり」を後方から臨む。


「くらま」を鼻先から。
予定ではこの後17:00に両艦が出航するということだったのですが、それまでにまだだいぶん時間があるのでどうしようかと思っていたところ、地連の支援にあたっていたGONG00さんから
「出航の支援にあたる輸送艦“ゆら”が、傍舷物を取りに高知港へ入る」
という情報をいただき、それを見に行く事にしました。
・・・が、おおよその場所を聞いていたにもかかわらず、しかも高知港へ向かう「ゆら」を一度発見しておきながら、結局どこへ入ったのかわからずじまいで見物は断念。( ̄▽ ̄;;


沖を航行する輸送艦「ゆら」。このように一度発見しつつも、
見失ってしまいました。


斜向かいの浜辺からの眺め。

出港の時間、まずは「さわぎり」が曳船に曳かれ
「くらま」から離れて行く。
その後、出航を見るためにもう一度高知新港へ戻ることにしたのですが、埠頭へは戻らず順光で撮影できる斜向かいの浜辺で両艦を見送る事にしました。
すぐそばには釣り人達が何人かいたのですが、私の傍にいた学生らしき2人連れの釣り人が「くらま」「さわぎり」を見て
「なぁ、あれヤマト?ヤマト?」
「うぉー、戦艦渋ぃー!」
と叫んでいるのを聞いて、“ヤマトちゃうし!戦艦ちゃうし!”とひとり心の中でツッコミを入れつつまったりと出航を待ちましたよ。


すぐさま回頭。


出港していく「さわぎり」


「くらま」の傍舷物を撤去する曳船。


曳船に曳かれ、「くらま」も出港。


後ろ向きのまま曳船に押されて行く。


回頭して高知新港を離れる「くらま」。
さてさて、そんなことで17:00、タグボートに曵かれ出航していく「さわぎり」「くらま」を見送り、私も高松への帰途につきました。さすがに3日連続で自衛隊イベントに遠征するともう身も心もクタクタですが、なんとも幸せな3日間だったことでございますよ。
〈了〉

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おまけ写真

「ゆら」を捜しに車を走らせていたところ、横に停まったトラックの荷台にいた土佐犬。ここ高知は闘犬の盛んなところでもあります。こんなのに飛びかかられたら、ひとたまりもないでしょな。