■「いせ」格納庫内

いよいよ「いせ」へ乗艦。舷門から乗り込むと、ヘリ格納庫になっています。写真は艦首側から艦尾方向の眺め。左に写っている机の場所が舷門です。格納庫には前部と後部にヘリを昇降させるためのエレベーターがあります。

艦尾側から艦首方向の眺め。広い格納庫ですね。この格納庫は中央部の防火シャッターを境に、第1格納庫と第2格納庫に分かれるそうです。前方が明るいのは、前部エレベーターが降りた状態で、飛行甲板の開口部から光が差し込んでいるためです。

後部エレベーターと格納庫の境、左舷側にある第2格納庫管制室。第1格納庫にも同じような部屋があります。

格納庫の天井にはクレーンを備えた長いレールが設置されています。

艦首側の第1格納庫、右舷の壁に懸けられていた垂幕。まるで大漁旗のようです。「百戦錬磨」の両サイドに描かれている花菱紋は、伊勢神宮の神紋ですね。

こちらは左舷側の垂幕。“READINESS EXPERTNESS INTEGRITY”、直訳すると「準備、熟達、完全性」となりますが、「いせ」の標語でしょうか。この垂幕の前に物販のコーナーが設けてあり、さまざまなグッズが販売されていました。私も「いせ」の識別帽をひとつ購入しました。

物販コーナーの所に、もうひとつこのようなシートが架けてありました。描かれているのは「いせ」のエンブレムでしょうか。

ヘリコプター格納庫の壁には様々な装備が掛けてあります。これは消防服装でしょうか。

消火器も通常のものと炭酸ガス消火器(左側)が備えてあります。

ちょっとしたスペースを利用して、このようにコンパクトにヘルメットを収納したりしています。

これはなんだろうなぁ、と思ってよく見てみると、掃除機でした。

格納庫の左舷側後部では隊員による結索教室が催されていました。みんな上手に結べたかな?

結索教室の傍にはロープワークの標本が展示してありました。

格納庫の中央では巨大なスクリーンを設え、広報ビデオを上映。この時は海自のHPでも紹介されている「海上自衛隊5つのミッション」が上映されていました。

後部エレベーターの右舷側の壁。エレベーターを昇降させるための大きなプーリーが設置されています。メカメカしくていいですねぇ。

格納庫の見学を一通り終え、後部エレベーターに乗って飛行甲板へ上がりました。
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■「いせ」飛行甲板および艦橋構造物

見学客を乗せたエレベーターはぐんぐん上昇し、飛行甲板が見えてきました。

こちらは前部エレベーター。長さ20m×幅8mあり、SH-60がローターを畳んだ状態で昇降できます。後部のエレベーターは20m×13mとさらに大きく、SH-60がローターを展開したまま昇降できるそうです。

飛行甲板左舷前方から見た艦橋構造物。ステルス性を考慮してか、艦全体の中でも角張った印象が際立っていますね。

左舷後方からの飛行甲板の眺め。広いですねぇ。白線で「不」の字に描かれた発着艦スポットは4箇所設けられています。ヘリの着艦時にはこの「不」の字の線が交差する所が機長席の位置になるそうです。
国旗が掲げられた艦首の旗竿。竿の先端には航海灯が取り付けられています。
艦首近くの左舷側に装備された給油ポスト。
給油ポストは艦橋構造物のすぐ前にもう1基装備されています。

艦首側の給油ポストのすぐ後ろには、航海灯用のマストがあります。

第2煙突の前側に設置されている信号探照灯。

飛行甲板にはヘリ昇降用エレベーターの他に、艦首近くと艦尾近くに小さめのエレベーターがあります。写真は艦尾側のもので、ヘリに搭載する弾薬、魚雷などを艦内から運搬するために使用されます。

こちらが艦首側の小エレベーターで、艦内への貨物運搬に使用されます。

「ひゅうが」型護衛艦が空母であることの何よりの証ではないかと私が勝手に思っている、左舷側のキャットウォーク。米空母なんかではおなじみの設備ですが、「ひゅうが」型でも各発着スポットごとに設けられており、機体電源用のケーブル収納庫や給油設備、消火設備など各種支援設備が整っています。

艦の随所には前部および後部艦橋でモニターできるカメラが設置されています。飛行甲板の監視のためか、キャットウォークには特に多く見られました。正式名は「撮像機HCK-241HDW-E」と言うそうです。


「ひゅうが」型から装備されている甲板状況灯。赤色と緑色がペアで、2個ずつ設置されています。



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艦尾には自衛艦旗が掲揚されています。旗竿の中程には航海灯が取り付けてあります。