陸上自衛隊 姫路駐屯地創立57周年記念行事



姫路駐屯地祭に行ってきました!

11月9日(日)、兵庫県姫路市に所在する陸上自衛隊姫路駐屯地において、創立57周年記念行事が挙行されましたので遠征してまいりました。姫路駐屯地祭は昨年初めて訪れて大変おもしろかった印象がありますので、今回も期待大でございます。朝06:20に岡山市の自宅を出発、今回も経費節減のため下道利用です。岡山からだとバイパスの多い国道2号線1本で姫路市まで行けますので、休憩時間込みでも2時間程度と、高速道を使うのとそれほど変わらない時間で到着できました。
少々早めに到着したので近くのコンビニで時間を潰し、08:45頃の開門を待って駐屯地へ進入、駐車場へ車を停めて早速会場へ向かいました。昨年は観閲台側から見学して超逆光に悩まされたので、今年は反対側から撮影しようと計画していたのですが、結局曇天のため逆光の心配も無くなり、昨年同様に観閲台側の一般席に腰を落ち着ける事にしました。
09:38頃から観閲部隊が入場。観閲部隊指揮官が入場した後、感謝状贈呈者紹介があり、その後観閲官が臨場して10:00から姫路駐屯地創立57周年記念行事に伴う観閲式が開始されました。観閲官は第3特科隊長兼ねて姫路駐屯地司令・氏原 隆彦一等陸佐、観閲部隊指揮官を勤めるのは第3特科隊副隊長・浜崎 久生二等陸佐です。観閲部隊は向かって左から第3音楽隊、第3特科隊本部管理中隊、同情報中隊、同第1中隊、同第2中隊、同第3中隊、同第4中隊、第3高射特科大隊、第3後方支援連隊/第2整備中隊/特科直接支援隊、第3後方支援連隊/第2整備中隊/高射特科直接支援隊の並びです。
式典は通常通り国旗入場、国旗に対し敬礼、巡閲、観閲官式辞、来賓祝辞、来賓紹介、祝電披露、観閲行進の順で進みました。来賓祝辞では第一次イラク復興業務支援隊長を勤められた「ヒゲの隊長」こと佐藤正久参議院議員もスピーチされました。


姫路市のシンボル、世界遺産の姫路城。紅葉がいい感じでした。本日の目的地である姫路駐屯地はこの城の北側に位置します。


観閲部隊入場。入場する第3特科隊/本部管理中隊。


入場する第3高射特科大隊。


入場する第3後方支援連隊/第2整備中隊/高射特科直接支援隊


第3特科隊および第3高射特科大隊の部隊指揮官ならびに幕僚が入場。


観閲部隊指揮官入場。観閲部隊指揮官・第3特科隊副隊長、浜崎二等陸佐が1/2tトラックに搭乗し入場しました。


観閲部隊指揮官に敬礼する観閲部隊。


答礼する浜崎二等陸佐。


観閲官臨場。観閲官の第3特科隊長兼ねて姫路駐屯地司令、氏原一等陸佐が黒塗りの業務車で入場しました。


観閲官に敬礼する観閲部隊。


答礼する観閲官、氏原一等陸佐。


国旗入場。このあと登壇した国旗に対し、音楽隊の「君が代」演奏のもと敬礼が行なわれました。


氏原一等陸佐による巡閲。


巡閲から戻る氏原一等陸佐。


観閲官式辞。第3特科隊と駐屯地の歴史に触れた上で、
「今日、自衛隊にはゲリラや特殊部隊への対応、本格的侵略事態への備え、国際平和協力活動への取り組み等、幅広い役割が期待されております。重要な役割のひとつである大規模災害への対応を例にとりましても、自衛隊だけで全てを実施する事は不可能であり、地域の方々との緊密な連携、強固な絆が重要となります。絆を強くするためにはお互いの能力、特性を理解した上で信頼感を高める事が必要です。駐屯地は今後も常に即応態勢を維持しながら、各部隊長を核心として団結を強化し、志気を高め、厳正な規律を維持し、地域との絆をより強固なものにして参りたいという風に思っております。」と述べられました。


来賓祝辞。最初は国会議員ではなく、姫路防衛協会会長で姫路市長の石見利勝氏でした。自衛隊の普段の活動に対する謝意と、歴代市長が会長を務めてきた姫路防衛協会が、今後も国も防衛について市民の認識と理解を深めるべく努力をする事を述べられ、
「姫路駐屯地の皆様には、半世紀を超える伝統を継承しながら、国の安全と地域社会の発展のため、旺盛な志気と優れた能力に更に磨きをかけられ、市民が頼もしく思い、また親しみを感じる陸上自衛隊姫路駐屯地としてますます発展されますとともに、氏原司令をはじめ隊員の皆様のご活躍とご健勝を心から祈念申しあげ、お祝いの言葉といたします。」と結ばれました。


続いて厚生労働大臣政務官で衆議院議員の戸井田とおる氏。世界が今、大きな経済危機に立たされている事、自衛隊の国際貢献活動のひとつひとつが国際社会の信頼を得るために役立っている事などを挙げ、
「これからも決して紛争を認めるわけではありませんけれども、何かあった時には自衛隊の皆さん方がこの日本を守るために先頭に立っていただかなくてはならない。そして多くの国民から間違い無しに、何かあった時には120%の力を要求されるわけであります。しかし一方で誰もが願うのは、そうした事のない社会を願うわけであります。常にその実力を発揮される事を求められずに、しかし何かあった時には120%を求められる、そういう厳しい状況の中で日々頑張っておられる自衛隊の隊員の皆様方に対し心から敬意を表させていただき、そして皆様方とともにこの日本を守るために、心をひとつにして頑張っていきたいと、そう心に思っておる次第であります。」と述べられました。


続いて第一次イラク復興業務支援隊長を務められ、「ヒゲの隊長」として一躍有名になった参議院議員、佐藤正久氏。政治は結果だと言われるが、自衛隊も結果である。結果を出すために日頃から一生懸命、色々な状況を考え訓練してください、と述べられ、
「皆さんの一番大事な仕事は国の守りです。その抑止力の、抑止の中核は火力です。火力の中心がまさにこの姫路駐屯地に所在する部隊です。皆さんのその抑止力がこの近畿を、そして日本を守っている、こういう現実があります。我々も皆さんが一生懸命結果を出せる環境を、家族の方々が安心して皆さんを送り出せる環境を、そして地域の方々がこの姫路駐屯地と共に、一緒に地域を守り、国を守っているんだという風に思えるような環境を作るために、一生懸命汗を流す事をここでお誓い申しあげ、私のお祝いの言葉とさせていただきます。お互い頑張りましょう!」と結ばれました。


続いて衆議院議員、松本たけあき氏。
「私達を取り巻く国際情勢は大変複雑かつ、我が国にとっては厳しい環境であろうというふうに思います。日本の国民の生命と財産を守る、国を守るという崇高な使命を皆さんが担っておられるという事、そしてそれが民主的な自衛隊である事、その事を大いに誇りにして、ますますご精進をお願いしたいという風に思います。この機会にお集りいただいた地域の皆さんにもお願いをさせていただきたいと思います。頑張っておられる自衛隊の皆さんには、厳しくも思いやりのある、敬意をもって接していただけたらと願うばかりであります。様々な課題がある中でありますが、自衛官の諸官の皆さんの熱心な精進と、そして地域の方々のあたたかい理解を心から願って、お祝いの言葉とさせていただきます。」と述べられました。


祝辞を傾聴する観閲部隊。


「観閲行進準備」「観閲行進の体勢をとれ!」号令と共に、背後の車輌に向かって一斉に駆け出す観閲部隊。


観閲行進の先頭は第3音楽隊。行進曲「大空」を演奏しながら徒歩行進しました。第3音楽隊は現在隊長以下40名の編成で、第3師団隊員の志気高揚をはかると共に、定期演奏会等幅広く演奏活動を行なっています。


音楽隊の演奏曲が「祝典ギャロップ」に替わり、所在部隊の観閲行進が始まりました。先頭は観閲部隊指揮官・浜崎二等陸佐と幕僚の搭乗する1/2tトラック。


続いて第3特科隊部隊指揮官の搭乗する82式指揮通信車と、隊幕僚の搭乗する1/2tトラックが行進。


続いて第3特科隊/本部管理中隊。中隊長の搭乗する1/2tトラックと、94式除染装置を積載した1
1/2tトラック、野外炊具1号(改)を牽引する3 1/2tトラック。本部管理中隊は車輌等を装備する部隊で、特科隊および隊本部を支援します。


野外炊具1号(改)を牽引する旧型の3
1/2tトラック。


続いて第3特科隊/情報中隊の行進。情報中隊はレーダーその他観測機器を装備し、敵状の偵察、および射撃の観測などを実施する隊唯一の情報部隊です。


第3特科隊/情報中隊の偵察用オート。カワサキKLX250(左)とホンダXLR250R(右)。
 
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