陸上自衛隊 米子駐屯地創立56周年記念行事



米子駐屯地祭に行ってきました!



11月3日(金)、「文化の日」で祝日となったこの日、鳥取県は米子市に所在する陸上自衛隊米子駐屯地において、創立56周年記念行事が挙行されましたので遠征してまいりました。昨年は仕事があって行けなかったので、2年振りに訪れるイベントです。朝05:30、お仲間の岡山県人さんと待ち合わせて岡山市を出発。高速岡山道、米子道を経て、08:00過ぎに駐屯地に到着いたしました。が、まだ開門していないとの事でしたので、近くの弓ガ浜公園で美保湾を眺めつつまったりしたあと、08:30に駐屯地へ進入。早速会場となるグラウンドに向かい、見学場所を確保しました。
その後合流したお仲間と談笑しつつ待つ事しばし、10:30より第8普通科連隊長兼ねて米子駐屯地司令、日根野一等陸佐を観閲官に、第8普通科連隊副連隊長、藤田二等陸佐を観閲部隊指揮官として、米子駐屯地創立56周年記念観閲式が開始されました。式典はまず来賓紹介、感謝状受賞者紹介が先に行なわれ、その後、観閲官に敬礼、国旗入場および敬礼、巡閲、観閲官式辞、来賓祝辞が行なわれました。
来賓祝辞では元防衛庁長官で、マニアの間でも人気が高い石破元防衛庁長官が登壇され、大変力強く少々過激な祝辞を述べられたりしました。


入場する第13音楽隊。


入場する第8普通科連隊。


各中隊が音楽隊のドラムに乗って次々と入場する。


入場する連隊旗と連隊幕僚。


観閲部隊指揮官臨場。第8普通科連隊副隊長、藤田二等陸佐が小型トラックで入場。


『観閲部隊指揮官に敬礼』「かしらぁ〜、中!」部隊に答礼する藤田二佐。


『観閲官に敬礼』「ささげ銃ー!」「ささぁげ〜、銃!」観閲官にささげ銃を行なう部隊。


答礼する観閲官、第8普通科連隊長兼ねて米子駐屯地司令、日根野一等陸佐。


国旗入場。


巡閲に向かう日根野一等陸佐。


巡閲。


観閲官式辞。「行動する時代に突入した陸上自衛隊は、とりわけ我々普通科隊員において今一度武装集団の原点に立ち返り、野戦を基本とする戦士としての体力、気力、技術を錬磨し、国民の皆さんの付託に応えなければなりません。隊員諸官には本日ここにお集りの皆さんの期待と信頼に応える部隊となるよう、改めてここで誓ってもらいたいという風に思います。派手な活動は要りません。地道に、コツコツと、実力を養い、緊張感を持ってあらゆる事態に備えようと決意しようではありませんか」と述べられました。

来賓祝辞。まず最初は元防衛庁長官、衆議院議員・石破茂氏。わかりやすく、すばらしい祝辞だったので特別に全文掲載しましょう。
「駐屯地創設56周年、心からお喜びを申しあげますと共に、わが国の独立と平和のために、日頃献身的な努力をしておられる諸官に心から敬意を表する次第であります。ただいまの司令の訓辞を大変感銘深く拝聴した事でありました。
北朝鮮が、核をそんなに簡単に放棄するはずはない。なぜならばあの国は戦時体勢を維持する事によって、あの独裁体制を保っているのであり、そしてまたミサイル実験も核実験もその一環であるから、あの体制を維持するために必要であるとそのように判断をしているとするならば、核をそう簡単に放棄するとは私には思われない。しかしながら、核を使ってしまえばあの国の崩壊を意味するのであって、そう簡単に核ミサイルがわが国に飛んでくるわけではない。むしろ、案ずるべきは核ミサイルよりは大量破壊兵器等を使ったテロであり、あるいは大量破壊兵器を使わずとも行なわれるテロ、それによって人心を不安たらしめ、国の動揺を謀る。その事にこそ警戒をしなければならないと私は思っております。さればこそ、この日本海側にある陸上自衛隊、わけても普通科の存在は極めて重要であります。
抑止力としてどれだけの事がなし得るか、司令のお話にあったように、行動する自衛隊になるというのはこの米子駐屯地が、第8普通科連隊が、いかなる事に対していかなる力を持ち得るかという事を常に検証しなければならない。私はそういうことであると考えております。諸官の存在があってこそ国民は安んじて暮らしていける。諸官の存在があってこそ国は独立を保つ事ができる。私はこの夏にアラブ首長国連邦ならびにクウェートを訪問し、イラクから撤収中との陸上自衛隊、そしていまだに活動を続ける航空自衛隊、そしてインド洋において活動を続ける海上自衛隊を視察をする機会を得ました。わが国の独立と平和のみならず、世界の平和のために、世界の人々の幸せを実現するためにも我が自衛隊は存在をいたしております。
今国会において多くの心ある人々の努力によって防衛庁を防衛省に移行させる、その事は必ず実現すると私はそう信じている。しかしながら、防衛庁を防衛省にする事も重要であるが、それよりもさらに重要な事は、自衛隊を本当の軍にすることであります。自衛隊はあくまで軍であって、警察の予備隊なのではない。従って、諸法制も軍にふさわしい法制に変えていく、その事が我々政治の使命であると、そのように信じております。機能する自衛隊、行動する自衛隊になるからには、文民統制の主旨に則り、我々文民の側が諸官の思いをきちんと認識をし、そして日本の独立と平和のために、世界の平和のために、諸官にいかに行動していくか、その事について襟を正し、熟慮していかねばならない。諸官に信用される、諸官が信用するに足る政治の実現が求められる、そのように確信をいたしております。
米子駐屯地がさらに精強ならんことを、そしてそれによってわが国の独立平和、地域の安定がさらに堅固なものにならん事を祈念し、一言ご挨拶といたします。ご苦労様。」


続いて参議院議員、常田 享詳氏の祝辞。
「今国会に防衛庁の防衛省への昇格法案がかかります。まず衆議院で審議されます。衆議院を通過したならば、必ず、責任を持って参議院で可決させることをお誓い申しあげます。」と、この方も力強いお言葉でした。


次に衆議院議員、赤澤亮正氏。
「自衛隊の皆様と地元の鳥取県民、この関係もできるだけ良くしていきたいと思っております。鳥取県民が、そして日本国民が、皆様のお仕事についての理解を最大限得て、皆様に対する敬愛の念を持って接する事ができる、と言う事を望んでおりますし、そのために勤めてまいりたいと思っているところでございます」と述べられました。


首長、村長を代表して米子市長、野坂康夫氏の祝辞。
「この米子の地、鳥取県西部の地、山陰の地は、北朝鮮と海を隔てた所にあるわけです。ご承知のようにこの地域からも拉致の可能性が非常に高い方々も出ておられます。この地を防衛していただいているのは皆さんのおかげです。これからも訓練に励まれ、任務をまっとうしていただきたいと思います。皆さん方が崇高な任務の達成をより易しくできるよう、私たちも最大限の努力をしてまいる所存でございます」と述べられました。


最後に地元協力団体を代表して、米子駐屯部隊協力会会長、廣江弌氏の祝辞。
「我々協力会といたしましては、他の防衛協力団体と協力しながら地域の皆さん、国民の皆さんと、自衛隊の皆さんとの間を繋ぎ、そしてお互いに理解を深めて、本当に国民誰もが期待をしております皆さんの活動を、微力ではございますが支援を続けていきたいと考えております」と述べられました。

←戻る 次へ→