AGM-88 HARM 高速対レーダーミサイル


〈海兵隊 F/A-18Dに搭載されたAGM-88 HARM  090505.岩国〉

諸元・性能
全長 4.17m
直径 0.254m
全幅 1.12m
重量 362kg
弾頭炸薬重量 66kg
最大射程 80km
速度 マッハ2.0
製作 レイセオン社
備考 1983年から配備が開始された、空軍・海軍・海兵隊で運用される空対地ミサイルで、自機に対してレーダー電波を発信する敵のレーダー施設の破壊を目的とする。「HARM」とはHigh Speed Anti Radiation Missileの略である。
先端部にはIバンドの固定広域周波数帯無線周波アンテナ、パッシブ対レーダー・ホーミング・シーカー、脅威信号を処理するデジタル式の処理装置で構成される誘導システムを備え、目標となるレーダーから発する電波を捉えて、その送信源に向かう。弾頭はレーダー目標の破壊に最適化された爆風破砕型で、アクティブレーザー信管により起爆する。
最初の量産型がAGM-88Aブロック1/2で、以後ソフトウェアの迅速な交換ができるようにしたAGM-88Bブロック3/4、ソフトウェアの改良や対応周波数帯域の拡張をしたAGM-88Cブロック5、GPSと慣性測定ユニットの追加などが行なわれたAGM-88Dブロック6へと発展した。さらに最新型として複合モードのレーダーシーカーを装備して、飛翔中に目標がレーダー電波の送信を止めても、その発信源に正確に向かう事ができるAGM-88Eブロック7が開発されている。AGM-88EはHARMではなく「AARGM(Advanced Anti Radiation Guided Missile)」と呼ばれる。


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右側面
(090505.岩国)