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〈除籍された魚雷艇「11号」型。おそらく「13号(PT-813)」と思われる 1992年頃撮影・舞鶴〉 |
全長 | 35m |
全幅 | 9.2m |
深さ | 3.8m |
吃水 | 1.2m |
基準排水量 | 100t |
満載排水量 | 140t |
船質 | 軽合金 |
エンジン | CODAG方式 三菱24WZ-31MC型ディーゼル2基/IHI-IM300型ガスタービン2基3軸 出力:10,500PS(12号以降は11,000PS) |
速力 | 40ノット |
乗員 | 28名 |
兵装 | 533mm長魚雷発射管×4、40mm単装機関砲×2 |
備考 | 1971〜1975年までに5隻が就役した、海上自衛隊最後の魚雷艇。過去に様々な型が建造され、試行錯誤を繰り返した海上自衛隊魚雷艇であるが、11号型はその完成型とも言えるもので、就役当時は世界的に見ても評価の高い魚雷艇であった。 主兵装は533mm長魚雷4門とボフォース製40mm機関砲2門であるが、魚雷は予備を搭載する事ができなかったため、4本使い切ってしまうと後退して補充する必要があった。また機関砲も射撃管制装置等は有していない。 船体は軽合金を多用し、船底は高速航行時の安定性を考慮してディープV型を採用した。 スクリューは3軸を備えており、三菱製のディーゼルエンジンで左右の2軸を、IHIのガスタービンエンジンで中央の1軸を駆動した。航行速度が18ノット以下の場合はディーゼルエンジンのみを使用して2軸推進、それ以上の高速航行の場合はガスタービンエンジンも併用して3軸で推進する。 計画では13隻が建造される予定であったが、予想外に調達価格が高価になった事、日本海などの荒海での運用が困難であった事、また高度に電子化、ミサイル化する時代の流れについていけず、11号型も次第に陳腐化していった事などから建造は5隻で終了し、以後魚雷艇は新造されず、ミサイル艇にその座を譲り渡す事になった。 就役した5隻は2隻が第1魚雷艇隊(余市)に、3隻が第2魚雷艇隊(舞鶴)に配備され、20年近く運用された後、1994年までに全数除籍された。 |