潜水艦「おやしお」型


〈潜水艦「くろしお」SS-596  080720.呉〉

諸元・性能
全長 82m
全幅 8.9m
深さ 10.3m
吃水 7.4m
基準排水量 約2,750t
エンジン 川崎12V25/25Sディーゼル2基、推進電動機1基、1軸  出力:7,750PS
速力 水上12kt、水中20kt
乗員 約70人
船型 復殻式葉巻型
主要兵装 533mm魚雷発射管(ハープーン対艦ミサイル発射兼用)×6
備考 諸外国の潜水艦の技術的趨勢に対応する水中探知能力向上型で、「ゆうしお」型の代替艦となる通常動力型潜水艦。船型は四半世紀にわたって踏襲してきた涙滴型から脱し、海上自衛隊では初めて葉巻型が採用された。新型魚雷や潜水艦発射による係維型・沈底型機雷の発射装置、また我が国では初めて船体自体をソナーとする「フランク・アレイ・ソナー(コンフォーマル・アレイ・ソナー)」を装備している。こうした聴音システムは艦首のバウ・ソナー、艦尾のTASS(曳航式ソナー)を加え3つのセンサーで構成されることになり、全周位の測的が可能となって、その能力は飛躍的に向上する。船体構造上の特徴としては、従来の復殻式から一部単殻式の構造が採用されている。また、敵のソナー音を吸い取って無反射状態にする音波吸収材(無反響タイル)を船体に取り付けて、ステルス性の向上もはかっている。なお、在来型では船体両舷に3門ずつ装備している魚雷発射管の位置は、艦首先端上部に6門集中して配置している。
近年の中国海軍の進出に対応するため、我が国では現在の潜水艦16隻体制から22隻体制への増勢を図り、本型の艦齢延伸措置を逐次施している。
2015年に「おやしお」が、次いで2016年に「みちしお」が練習潜水艦に種別変更された。

艦記号・番号/艦名 起工 進水 竣工 製造所
SS-590 おやしお
(2015.3.6 練習潜水艦に種別変更)
1994.1.26 1996.10.15 1998.3.16 川重神戸
SS-591 みちしお
(2016.2.27 練習潜水艦に種別変更)
1995.2.16 1997.9.18 1999.3.10 三菱神戸
SS-592 うずしお 1996.3.6 1998.11.26 2000.3.9 川重神戸
SS-593 まきしお 1997.3.26 1999.9.22 2001.3.29 三菱神戸
SS-594 いそしお 1998.3.9 2000.11.27 2002.3.14 川重神戸
SS-595 なるしお 1999.4.2 2001.10.4 2003.3.3 三菱神戸
SS-596 くろしお 2000.3.27 2002.10.23 2004.3.8 川重神戸
SS-597 たかしお 2001.1.30 2003.10.1 2005.3.9 三菱神戸
SS-598 やえしお 2002.1.15 2004.11.4 2006.3.9 川重神戸
SS-598 せとしお 2003.1.23 2005.10.5 2007.2.28 三菱神戸
SS-598 もちしお 2004.2.23 2006.11.6 2008.3.6 川重神戸


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「みちしお」
右前
〈050809.境港〉
「まきしお」
左前
〈010825.呉〉
「くろしお」
左前
〈050723.呉〉
「くろしお」
左側面
〈080720.呉〉
艦名不詳
右前
〈050211.呉〉
艦名不詳
右前
〈191103.呉〉
艦名不詳
右後ろ
〈191103.呉〉
艦名不詳
左後ろ
〈020727.呉〉
正面
〈050211.呉〉
セイル
〈050211.呉〉
「まきしお」
セイル
〈010825.呉〉
逆探知用ソナー
〈050211.呉〉