潜水艦「はるしお」型


〈潜水艦「はやしお」SS-585  040606.大阪湾〉

諸元・性能
全長 77.4m
全幅 10.0m
深さ 10.5m
吃水 7.7m
基準排水量 約2,450t
エンジン 川崎12V25/25Sディーゼル2基、推進電動機1基、1軸  出力:7,200PS
速力 水上約12kt、水中約20kt
乗員 約75人
船型 完全復殻式涙滴型
主要兵装 水中発射管(ハープーン対艦ミサイル兼用)×6
備考 「ゆうしお」型の発展型となる海上自衛隊の涙滴型第3世代の潜水艦。水中行動能力の向上、潜航深度の増大、索敵能力の強化、攻撃能力の強化、雑音低減対策がはかられているとともに、乗員居住区の一部改善もおこなわれた。
船体構造は「ゆうしお」型と同様の二重船殻で、船体強度強化のため、新しく開発された高張力鋼NS110が一部に使用されるとともに、VLFブイ・アンテナ導入による潜航したままでの受信装置、衛星通信受信装置も装備された。また主ソナーZQQ-5Bのサブシステムである水中曳航式アレー・ソナー・システムのTASS、艦首部引き込み式小型ソナーを持つほか、マスカー発射装置を装備、USMハープーン、高性能魚雷89式魚雷を搭載している。また、救難設備を充実して、エンジン付きゴムボートの搭載、レーダー反射体などを取り付けた。
最終艦である7番艦「あさしお」は2000年に練習潜水艦に種別変更された。2002年にはスターリングAIP搭載のための工事が行なわれ、翌年からスターリングエンジンの試験が行なわれている。
2008年3月に「はやしお」が、次いで2011年3月に「ふゆしお」が練習潜水艦に種別変更された。
2009年から始まった「そうりゅう」型潜水艦の就役に伴い、「はるしお」型も逐次退役が進み、練習潜水艦型も含め2017年に全艦除籍となった。

艦記号・番号/艦名 起工 進水 竣工 製造所
SS-583 はるしお
(2009.3.27 除籍)
1987.4.21 1989.7.26 1990.11.30 三菱神戸
SS-584 なつしお
(2010.3.26 除籍)
1988.4.8 1990.3.20 1991.3.20 川重神戸
SS-585 はやしお
(2008.3.6 練習艦に種別変更)
(2011.3.15 除籍)
1988.12.9 1991.1.17 1992.3.25 三菱神戸
SS-586 あらしお
(2012.3.19 除籍)
1990.1.8 1992.3.17 1993.3.17 川重神戸
SS-587 わかしお
(2013.3.5 除籍)
1990.12.12 1993.1.22 1994.3.1 三菱神戸
SS-588 ふゆしお
(2001.3.15 練習艦に種別変更)
(2015.3.6 除籍)
1991.12.12 1994.2.16 1995.3.7 川重神戸
SS-589 あさしお
(2000.3.9 練習艦に種別変更)
(2017.2.27 除籍)
1992.12.24 1995.7.12 1997.3.12 三菱神戸


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「はるしお」
左前
〈050723.呉〉
「はるしお」
左後ろ
〈050723.呉〉
「はるしお」
左後ろ・出港時
〈050723.呉〉
「はるしお」
セイル
〈050723.呉〉
セイル
〈050211.呉〉
「ふゆしお」
左側面
〈020727.呉〉
「ふゆしお(?)」
左後ろ
〈040606.大阪湾〉
艦名不詳
右前
〈050211.呉〉