潜水艦「そうりゅう」型


〈潜水艦「しょうりゅう」SS-510 191103.呉〉

諸元・性能
全長 84m
全幅 9.1m
深さ 10.3m
喫水 8.5m
基準排水量 2,950t
エンジン 川崎 12V25/25SBディーゼル機関2基、スターリング機関一式、推進電動機1基 1軸
出力8,000PS(水中)
速力 水上:約12kt 水中:約20kt
乗員 約65人
主要兵装 533mm魚雷発射管×6(ハープーン対艦ミサイル発射兼用)
備考 海上自衛隊初のAIP(非大気依存推進)機関を搭載した、現主力潜水艦。世界最大のディーゼル潜水艦でもある。幾種かあるAIP方式で本型はスターリングエンジンを採用した。これは酸素とケロシンの燃焼による熱によってガスを膨張・圧縮させてピストンを作動させるもので、爆発を伴うガソリンエンジン等に比べ静粛性に優れているほか、最大潜行可能時間が格段に向上した。スターリングエンジンは練習潜水艦「あさしお」に搭載されて実証試験を繰り返し、有効性が確認されてのち「そうりゅう」型に採用された。AIP区画は約11mを要するが、艦の全長は「おやしお」型に比べ2mしか延長されていないことから、艦内は居住区を含めかなり狭いものとなっている。なお、11番艦「おうりゅう」からはスターリングエンジンに替えてリチウムイオン電池を搭載する。
本型の外観上の特徴として艦尾の舵が従来の十字形からX字型になった点があげられる。X舵は水中運動性に優れ、着底しても舵の損傷が少ないというメリットがある。
他にも従来の光学式潜望鏡に替えて潜望鏡からの映像を発令所のディスプレイに表示する非貫通型潜望鏡、永久磁石電動機など新機軸が盛り込まれたほか、7番艦の「じんりゅう」からは指揮通信能力が強化され、8番艦「せきりゅう」からは対魚雷防御システムも搭載している。

艦記号・番号/艦名 起工 進水 竣工 製造所
SS-501 そうりゅう 2005.3.21 2007.12.5 2009.3.30 三菱神戸
SS-502 うんりゅう 2006.3.31 2008.10.15 2010.3.25 川崎造船
SS-503 はくりゅう 2007.2.6 2009.10.16 2011.3.14 三菱神戸
SS-504 けんりゅう 2008.3.31 2010.11.15 2012.3.16 川崎造船
SS-505 ずいりゅう 2009.3.12 2011.10.20 2013.3.6 三菱神戸
SS-506 こくりゅう 2011.1.21 2013.10.31 2015.3.9 川崎造船
SS-507 じんりゅう 2012.2.14 2014.10.8 2016.3.7 三菱神戸
SS-508 せきりゅう 2013.3.15 2015.11.2 2017.3.13 川崎造船
SS-509 せいりゅう 2013.10.22 2016.10.12 2018.3.12 三菱神戸
SS-510 しょうりゅう 2015.1.28 2017.11.6 2019.3.18 川崎造船
SS-511 おうりゅう 2015.11.16 三菱神戸
28年度艦8127号 2017.1.27 川崎造船
29年度艦8218号 2018.3.16 三菱神戸



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右前
〈191103.呉〉
正面
〈191103.呉〉
左前
〈191103.呉〉
左側面
〈191103.呉〉
左後ろ
〈191103.呉〉
右後ろ
〈191103.呉〉
セイル
〈191103.呉〉
艦首逆探ソナー
〈191103.呉〉
艦尾スリット
〈191103.呉〉
X舵
〈191103.呉〉
X舵
〈191103.呉〉