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〈輸送艦「くにさき」LST-4002 050723.呉〉 |
全長 | 178m |
全幅 | 25.8m |
深さ | 17m |
吃水 | 6m |
基準排水量 | 約8,900t |
エンジン | 三井16V42M-Aディーゼル2基2軸 出力:26,000PS |
速力 | 約22kt |
乗員 | 約135人 |
船型 | 平甲板型 |
主要兵装 | 高性能20mm機関砲(CIWS)×2、LCAC×2 |
備考 | 退役する「あつみ」型輸送艦の更新用として建造された、海上自衛隊最新の輸送艦。本型以前の輸送艦は、「みうら」型や「ゆら」型のように艦首を浜辺に接岸して、艦内から直接車輌などを揚陸するビーチクラフト方式で、そのため船底が平らで吃水を深くできない構造上、速力には限界があった。「おおすみ」型では貨物や車輌の揚陸を、搭載する「LCAC」と呼ばれるエアクッション艇を使用して陸地と艦を往復させる方式を採用している。このため、艦自体は過去の輸送艦のように艦底を平らにする必要が無く、水上航行に適した形状にする事ができた。 艦の構造はおおむね米海軍の強襲揚陸艦と同様で、艦内の前半分には輸送人員の居住施設、車輌の格納庫、艦内の後部はLCAC2隻のドック型格納庫となっている。最上甲板はほぼ全通し、前半分は車輌甲板、後ろ半分はヘリコプター発着甲板となっているが、艦首部は錨甲板として一段低くなっている。車輌は舷側に設けられたサイドランプから艦内に入り、ターンテーブルで向きを変えて積載される。また、一部は艦首のエレベータにより最上甲板まで上げられ積載固定される。戦車は重量50tの90式戦車であれば10両の搭載が可能である。 本型は移送する陸上自衛隊の隊員用として艦内に330名分の宿泊設備を整えており、また手術室など医療設備も充実している事から災害派遣にも非常に有効に活用できる。 「おおすみ」の就役当時、その艦型から一部のマスコミが「海上自衛隊が空母を保有!」などと騒ぎ立ててその無知ぶりを露呈したが、当然の事ながら本型は固定翼機の運用は不可能であり、ヘリコプターもMH-53Eクラスの大型ヘリが甲板に2機駐機できるスペースしか無い。 1999年10月には「おおすみ」がトルコ西部大地震に対する国際緊急援助業務で「ぶんご」「ときわ」とともに仮設住宅など救援物資の海上輸送を実施した。 2003年2月4日、「しもきた」がテロ特借法にもとづく米軍支援活動の一環としてインド洋へ派遣されている。 2003年3月、3番艦「くにさき」が就役し、「おおすみ」「しもきた」とともに第1輸送隊を編成した。 2004年2月、「おおすみ」がイラク復興支援活動を行なう陸上自衛隊の車輌や資器材を運搬するため出航している。 近年では島嶼防衛の重要性が増してきたことから、陸上自衛隊の水陸機動団が保有するAAV7をウェルドックに収容・搭載ができるように、艦尾のランプドアを強化するなど、所要の改修が行われている。 |
艦記号・番号/艦名 | 起工 | 進水 | 竣工 | 製造所 |
LST-4001 おおすみ | 1995.12.6 | 1996.11.18 | 1998.3.11 | 三井玉野 |
LST-4002 しもきた | 1999.11.30 | 2000.11.29 | 2002.3.12 | 三井玉野 |
LST-4003 くにさき | 2000.9.7 | 2001.12.13 | 2003.2.26 | USC舞鶴 |