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〈護衛艦「いせ」DDH-182 120712.坂出〉 |
全長 | 197m |
全幅 | 33m |
深さ | 22m |
喫水 | 7m |
基準排水量 | 約13,950t |
船型 | 全通飛行甲板型 |
エンジン | COGAG方式ガスタービンエンジン4基(LM2500)、2軸 出力100,000PS |
速力 | 30kt |
乗員 | 約380人 |
主要兵装 | 垂直発射装置VLS Mk41(短SAM、アスロック兼用)一式、高性能20mm機関砲×2、3連装魚雷発射管(HOS-303)×2、FCS-3一式、対潜哨戒ヘリSH-60J/K×3 |
備考 | 「はるな」型護衛艦の代替用として建造されたヘリコプター搭載護衛艦(DDH)。海上自衛隊の艦艇として初めて全通飛行甲板を採用しており、艦橋や煙突等上部構造物を右舷側にシフトした、いわゆる「空母型」の船型をしている。 4つのヘリ発着艦スポットを有する飛行甲板には2基の大型エレベーターが設置されており、艦内の格納庫と連接している。後部の第2エレベーターは前部の第1エレベーターよりも大きく、SH-60J/K哨戒ヘリをローターを広げたままで昇降させることができる。艦内の格納庫は約125mもある広大なもので、11機のヘリコプターを格納できるが、通常は前任の「はるな」型と同じく3機を搭載する。格納庫は中央を天井から降りる防火シャッターで仕切ることができ、艦首側が第1格納庫、艦尾側が第2格納庫として分かれている。格納庫最前部には車両格納庫、最後部には航空整備庫が設けられており、地上基地同様の航空機整備が可能になっている。 「ひゅうが」型は他の護衛艦や従来のDDHに比べ、より航空機運用にシフトした艦ではあるが、他国の空母のように他の艦艇に自艦の防御面を委ねるのではなく、個艦としての戦闘力も充実した艦である。他の護衛艦のような主砲や対艦ミサイルこそ持たないものの、飛行甲板最後部右舷側にはESSM対空ミサイルや07式新アスロックを発射できる16セルのMk41VLSを装備、艦首にはフランク・アレイ・ソナーを備えたOQQ-21ソナー、3連装魚雷発射管や高性能20mm機関砲CIWS、ECM電波妨害装置等も装備し、高い対空・対潜戦闘能力を備えている。また、本型は対空ミサイルの射撃管制用にFCS-3射撃指揮装置を初めて搭載した。 本型はMCH-101掃海・輸送ヘリコプターの運用も想定されており、機雷掃討戦にも対応可能である。 艦橋構造物や煙突は傾斜のついた角張った形状をしている。他にも繋留索を出す開口部や搭載艇の格納レセス、魚雷発射管にも蓋やRCSスクリーンがついており、救命筏にもレーダーの反射を海面に向ける板を設けるなど全体的にステルス性を考慮したデザインになっている。艦橋構造物は航海用の前部艦橋とマスト、その後ろに第1・第2煙突を挟んで、充実した設備が整った航空管制用の後部艦橋が設けられており、次級の「いずも」型もこの配置を継承している。左舷側には航空機運用のため、甲板要員の待機・移動用に米海軍の空母等にも見られるキャットウォークが設けられている。 また本型は災害派遣任務にも高い対応力を持つとされ、艦内には海上自衛隊だけでなく、陸上自衛隊や関係省庁などの合同指揮所運営が可能な多目的室や、充実した医療設備が整えられている。 |
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