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〈護衛艦「まつゆき」の艦首ホールス型主錨 050723.呉〉 |
備考 | ここでは錨や繋留装置など、艦の繋留に必要な器材を取り上げた。(写真に連動) ●主錨 港内や浅海で艦を停泊させる時に用いる重要な繋船具。ホールス型、アドミラルティー型、ダンフォース型などの種類がある。通常、艦首にひとつ、そのやや後方の左舷側にひとつ設置されている。主錨1個を使って錨泊することを単錨泊といい、これが最も一般的な錨泊法である。主錨2個を使う錨泊を双錨泊という。どちらの場合も艦尾は振れ回る状態になっており、潮流や風によって艦が一定の円内を動く範囲をアンカーバースという。単錨泊よりも双錨泊の方がこのアンカーバースが小さくなる。 潜水艦の錨はマッシュルーム・アンカーと呼ばれる独特の形状を持っており、艦底に引き込む事ができる。 ●副錨 湾内に艦船が多数いる時や、アンカーバースが大きく取れない時に艦尾から投錨し使用する。 ●フェアリーダー 停泊時の繋留策を通す導策器で、海上自衛隊の物はほとんどが環状であり、これを特にクローズドフェアリーダーと言う。 ●巻胴(ドラム) 繋船機(キャプスタン)の一部で、曳航策や繋留策を巻取る道具。キャプスタンの動力機械部分は艦内に設置されている。 ●ボラート 繋船策類を巻き付けるもので、フェアリーダーと密接な位置関係に設置されている。 ●スタンドローラー 大型艦の錨甲板に設置されており、策のガイドに用いる。「ひゅうが」型、「いずも」型は防波とステルス性を考慮して、ハッチやシャッターが設けられている。 ●クリート 甲板上の小部品で、ロープの巻き取りに使用する。 ●リール 鋼索用、麻索用、ナイロン索用など各種のロープ類を巻取るための物で、1条巻用、2条巻用があり、大きさも目的も様々である。 ●プロペラガード 船体幅の細い艦では、スクリュープロペラが舷側より外に出てしまう場合があり、繋留の際に岸壁などでプロペラが破損するのを防ぐために設けられている。 |
揚錨機 | ||||
「いなづま」の 揚錨機 〈030517.阪神〉 |
「はたかぜ」の 揚錨機 〈080727.高松〉 |
「きりしま」の 揚錨機 〈190713.高松〉 |
「やまゆき」の 揚錨機 〈191103.呉〉 |
巻胴(ドラム) | ||||
「しもきた」の巻胴 〈020911.玉野〉 |
「いなづま」の巻胴〈030727.和歌山〉 | 「ちくま」の巻胴 〈030517.阪神〉 |
「せとゆき」の巻胴 〈050508.笠岡〉 |
「こんごう」の巻胴 〈050816.高知〉 |
ボラート | ||||
「しもきた」の ボラート 〈020911.玉野〉 |
「ちくま」の ボラート ロープ巻き状態 〈030517.阪神〉 |
「いなづま」の ボラート ロープ巻き状態 〈030517.阪神〉 |
「ひえい」の ボラート 〈080720.呉〉 |
「せんだい」の ボラート 〈120527.玉野〉 |
「せんだい」のボラート ロープ巻き状態 〈120527.玉野〉 |
クリート | ||||
「せとゆき」の クリート 〈050508.笠岡〉 |
「せんだい」の クリート 〈120527.玉野〉 |
リール | ||||
「まつゆき」の 艦尾リール 〈040808.高松〉 |
「くらま」の リール 〈090719.高知〉 |
「せんだい」の リール 〈120527.玉野〉 |
プロペラガード | ||||
「せんだい」の プロペラガード 〈120527.玉野〉 |