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〈護衛艦「まつゆき」の膨張式救命筏 040808.高松〉 |
備考 | ここでは艦艇に装備されている救命器材を取り上げた。 ●膨張式救命筏 化学繊維の布地を合成ゴムで加工したもので、俵状のFRP製コンテナに収納されて艦側面などに装備されている。使用する際は自動索により作動索が引かれた状態で海面に向かって落下し、炭酸ガスが筏の気室に注入されて膨張する仕組みになっている。海面に浮かんだ筏は艦から流出しないよう、もやい綱がついている。「ひゅうが」型および「いずも」型護衛艦は、ステルス性を考量して救命筏コンテナの前にレーダー波を海面へ反射するための板状の部品が取り付けられている。(下記写真参照) ●救命浮環(ブイ) 艦から転落した溺者などを救助するための浮き環で、コルクやバルサ材などを環状に固めて綿布で包んで握り綱を取り付けたものである。通常は艦の壁面等に引っ掛ける状態で収納されているが、溺者などが発生した場合には艦上から投下して使用する。救命浮環には位置を知らせるための信号灯や発煙信号機がついていて、釣りに使う浮きのように海面に立つようになっている。 海上自衛隊の救命浮環は赤く塗られ、艦名が白く記されている。また記された数字は右舷が奇数、左舷が偶数となっており、艦橋の付近に装備されたものが1番および2番、その他は艦前方から後方へ向けて数字が大きくなる。 |