89式 装甲戦闘車


〈富士教導団/普通科教導連隊/第5中隊(滝ヶ原駐屯地)#91-4407  040718.富士〉

諸元・性能
愛称 ライトタイガー
略称 89FV
乗員 10人
全長 6.8m
全幅 3.2m
全高 2.5m
全備重量 約26.5t
最高速度 約70km/h
行動距離 約400km
エンジン 三菱6SY31WA型 水冷4サイクル直列6気筒ディーゼル機関
武装 35mm機関砲×1、74式車載7.62mm機関銃×1、79式対舟艇対戦車誘導弾発射装置×2
製作 三菱重工(車体)、日本製鋼所(35mm機関砲)、川崎重工(誘導弾発射装置)
備考 陸上自衛隊にとってはこれまでになかった全く新しいタイプの装備。普通科部隊が装備し、戦車に随伴し一体となった行動をおこなうために使用する、いわゆる歩兵戦闘車である。1980年から開発が始まり、1989年に制式化された。
搭載された35mm機関砲と誘導弾発射装置により戦車の行動を支援でき、暗視装置の装備によって夜間戦闘力にも優れる。車長(分隊長)、副分隊長、操縦手、砲手の他に戦闘員6人の計10人が搭乗でき、車内から小銃で戦闘できるように、乗員室に銃眼孔7箇所が設けられている。
車体は生存性の高い防弾鋼板を使用し、従来の装甲車と異なりフロントエンジンを採用することで、車内は73式装甲車よりも広くなっている。乗員室は6人の戦闘員が3人ずつ背中合わせに座れるように、ベンチシートが設けられている。この手の車輌としてはアメリカのM2/3ブラッドレーやイギリスのウォリア歩兵戦闘車が有名であるが、個人的に言わせてもらえればこれらの車輌よりも89式装甲戦闘車の方がスマートなデザインでカッコイイと思う。この車輌にも公募によって「ライトタイガー」という愛称がついているが、部隊では“Fighting Vehicle”の略称である「FV(エフブイ)」と呼ぶのが普通のようだ。
89式装甲戦闘車は1両あたり7億円近い価格のため、90式戦車87式自走高射機関砲と同じく調達はスローペースである。現在第7師団の第11普通科連隊、普通科教導連隊(滝ヶ原)、北部方面教育連隊、および武器学校にしか配備されていない。ただ、89式装甲戦闘車を必要とするような普通科部隊は実質第7師団/第11普通科連隊のみに留まると考えられることから、今後調達ペースが上がる事は無さそうである。ここに掲載している写真のうち陸上自衛隊広報センターの展示車両は試作車で、実車とは細部が異なる。ちなみにこの試作車は広報センターに展示される前、日本原駐屯地において野ざらし状態で用途廃止展示されていた車輌だと推測される(下記サムネイル参照)。当時の写真を見ると、広報センターへ移管する際に部品や塗装など相当化粧直しされているのが伺える。


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サムネイルをクリックすると大きい写真が見れます。(新規ウインドウで開きます)

右前
〈040718.富士〉
右前・擬装時
〈040828.総火演〉
右前
〈050717.富士〉
右側面
〈040718.富士〉
右側面
〈050827.総火演〉
右後ろ
〈040718.富士〉
右後ろ
〈040718.富士〉
左後ろ・擬装時
〈040828.総火演〉
左前
〈071028.朝霞〉
左前
〈090830.総火演〉
右前/正面
〈090830.総火演〉
試作車・左前
〈030118.陸上自衛隊広報センター〉
試作車・左後ろ
〈030118.陸上自衛隊広報センター〉
試作車・左前
〈001112.日本原〉
試作車・左後ろ
〈001112.日本原〉
前照灯等
〈030118.陸上自衛隊広報センター〉
操縦手展望窓
〈040718.富士〉
砲塔
〈071028.朝霞〉
砲塔前面レイアウト
〈040718.富士〉
同軸機銃・74式7.62mm車載機関銃
〈050717.富士〉
レーザー検知器
〈050717.富士〉
79式対舟艇対戦車誘導弾発射機
〈040718.富士〉
79式対舟艇対戦車誘導弾発射機
〈030118.陸上自衛隊広報センター〉
79式対舟艇対戦車誘導弾発射機
〈030118.陸上自衛隊広報センター〉
発煙弾発射機
〈040718.富士〉
砲手用熱線暗視装置付きサイト
〈050717.富士〉
車長用レーザー測遠機付きサイト
〈050717.富士〉
銃眼閉鎖状態
〈040718.富士〉
銃眼閉鎖状態
〈071028.朝霞〉
銃眼開口状態
〈071028.朝霞〉
換気口
〈090830.総火演〉
後部乗員用ペリスコープ
〈090830.総火演〉
35mm機関砲実弾射撃
〈090830.総火演〉
79式対舟艇対戦車誘導弾実弾射撃
〈090830.総火演〉