60式自走106mm無反動砲


〈第3師団/第37普通科連隊/第1中隊(信太山)#96-3096  040523.大津〉

諸元・性能
全長 4.3m
全幅 2.23m
全高 1.38m
全備重量 8t
乗員 3人
最高速度 55km/h
武装 60式106mm無反動砲×2、60式12.7mmスポットライフル×1
製作 小松製作所(車体)、日本製鋼所(砲、砲塔)、豊和工業(スポットライフル)
備考 普通科部隊に装備した自走式の対戦車戦闘専用の火砲。戦後初の国産装甲戦闘車両として1960年に制式化された。大変コンパクトにできていて、日本の地形事情を鑑みた自衛隊らしい車輌と言える。こんな小さな箱に3人乗るというのだから驚きだ。細部の改修によりA型からC型まである。C型は水冷ターボ・ディーゼルエンジンを搭載しており、それ以前のA、B型は空冷ディーゼルエンジンを積んでいた。
車体の右側に60式106mm無反動砲を2門搭載した形となっており、射撃方式も同砲と同じく60式12.7mmスポットライフルから曳光標示弾を目標に対して射撃、その命中確認と同時に砲を発射する方式である。無反動砲の最大射程は7700mであるが、スポットライフルの射程が1,000m前後であることから、有効射程も1000m程度とされる、砲を油圧で上下させることができ、車体を稜線の下に隠した状態で射撃ができるのも特徴である。
無反動砲の特徴である発射時の盛大な後方爆風により、自分の位置が敵に丸わかりになってしまうため、射撃後は速やかに陣地変換をする必要がある。携行弾数は10発となっているが、自動装填装置が無いため、砲弾の再装填は乗員が車外へ出て行なう。
計253両が生産されたが、2008年3月31日をもって全車退役した。


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右前
〈040523.大津〉
左側面
〈040523.大津〉
砲架上げ状態
〈040523.大津〉
右後ろ
〈040523.大津〉
無反動砲尾栓
〈040523.大津〉
転輪
〈040523.大津〉
起動輪
〈040523.大津〉
用途廃止車輌右前
〈021110.三軒屋〉
用途廃止車輌右後ろ
〈021110.三軒屋〉