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〈第3師団/第3後方支援連隊/衛生隊(千僧駐屯地) 021013.伊丹〉 |
システムの構成 | 手術に必要な機能を4分割し、手術車、手術準備車、滅菌車、衛生補給車として手術システムを構成。 |
重量 | 手術車、手術準備車、滅菌車、衛生補給車各車3.5t |
手術能力 | 開胸、開腹、開頭術など救命のための初期外科手術ができ、1日10〜15人の手術が可能。 |
手術等要員 | 手術要員は、手術者(執刀医)、同助手、麻酔係、器械係の計4人。手術準備要員はX線係、臨検係、準備係計3人を基準とする。 |
製作 | 日本トレクス、東芝メディカル |
備考 | 1988年から導入が開始されたもので、後方支援隊(連隊)衛生隊に装備し、師団収容所において初期外科手術および応急治療に使用し、戦闘傷者の救命率の向上をはかる。手術に必要な4機能をシェルター化し、大型トラックに搭載した機動性豊かな動く手術室である。 手術車は、手術所用面積を確保するためにシェルターを約2倍に拡幅でき、術者の術前準備等のための手術準備車と連結して使用する。システムには手術および応急治療に必要な医療器材が搭載されている。システムに必要な電源・水は、15kVA発動発電機2台、1t水タンクトレーラ1台(もしくは浄水セット)を手術車を除く各車で牽引する。 衛生科の装備は災害派遣などでもおおいに役に立つものだが、これほどに整った移動手術システムである本装備は、その最たるものと言えるだろう。 2005年には海上自衛隊の輸送艦「しもきた」の甲板上に本手術システムを展開し、病院船として活用する試験が実施された。 |