89式 5.56mm小銃


〈第13旅団/第46普通科連隊(海田市駐屯地)  051113.三軒屋〉

諸元・性能
愛称 BUDDY
略称 89R
口径 5.56mm
全長 約920mm(固定銃床型) 約670mm(折曲げ銃床型)
銃身長 420mm
重量 3.5kg
作動方式 ガス圧利用
給弾方式 箱弾倉
発射速度 最大850発/分
製作 豊和工業
備考 64式小銃の更新近代化をはかるため1989年度から取得を開始した国産小銃。口径はNATOの第2標準弾である5.56mmを採用しており、米軍等の小銃と弾薬・弾倉の互換性がある。固定銃床型と、空挺隊員や戦車乗員用の折り曲げ銃床型の2種が存在する。取得開始当初は1挺あたり約30万円と、世界一高価格な小銃でもあった。
素材に強化プラスチックを使うなど一部に新素材を取り入れ、64式に比べ重量も軽量化されており、単発、連発の他3点射方式を採用している。また64式では固定式だった二脚は、洗濯バサミの要領で簡単に取り外しができるほか、二脚を折り畳んだ状態でも銃を保持しやすいように形状に工夫がなされている。世界標準と異なり切替えレバーが右側にあるが、隊員によれば「使いにくくはない」らしい。イラク派遣部隊が使用した89式小銃には左側にも切替えレバーが付けられており、最近では国内の部隊にもこれが浸透しつつある(下記サムネイル参照)。折り曲げ銃床型は銃床を畳んだ時にこの左側切替えレバーに干渉してしまうため、頬当て部分に切欠きを設けたものが新規に採用された(下記サムネイル参照)。
最近では移動時の負担の軽減や射撃姿勢への素早い移行に優れた3点式スリングを採用したものも見られるようになった(下記サムネイル参照)。また、公式装備ではないが対武装工作員対処の訓練でダットサイトやバーティカルグリップをレイルシステムで装着した例もある(下記サムネイル参照)。小銃と同時に開発された89式銃剣は、外国軍の銃剣に倣いワイヤーカッターや栓抜き、缶切り等の機能も備えた多用途銃剣となっている。
折り曲げ銃床型の方は海上保安庁や警察でも採用されているようで、海保特殊部隊のSSTが使用している写真がいくつか公開されている。
89式小銃も制式化から30年あまりが経過し、後継小銃の開発が進められていたが、2020年に豊和工業製の「20式5.56mm小銃」が制式化された。89式に比べ安定性・耐水性が向上しているという。



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固定銃床・左前
薬莢バッグ付
〈020908.米子〉
固定銃床・右側面
〈021103.海田市〉
固定銃床・右側面
〈021013.伊丹〉
固定銃床・右側面
〈050925.善通寺〉
固定銃床・右前
〈051016.海田市〉
固定銃床・右前
〈021103.海田市〉
固定銃床・右側面
〈051016.海田市〉
固定銃床・左後ろ
〈020908.米子〉
固定銃床・右側面
銃剣装着時
〈081102.海田市〉
固定銃床/20連弾倉・左側面
〈091024.日本原〉
折曲銃床型・右側面
〈021020.日本原〉
折曲銃床型・右側面
〈081102.海田市〉
銃床折曲時
〈021103.海田市〉
銃床折曲時
〈091024.日本原〉
照星・消炎器
〈031026.海田市〉
規整子
〈091024.日本原〉
照星
〈050917.日本原〉
二脚
〈091024.日本原〉
被筒止め
〈091024.日本原〉
被筒
〈050917.日本原〉
弾倉挿入部
〈091024.日本原〉
槓桿・遊底部
〈051113.三軒屋〉
槓桿・遊底部
〈091024.日本原〉
切替えレバー
〈040523.大津〉
左側切替えレバー
〈070527.善通寺〉
照門・後側
〈040523.大津〉
照門・前側
〈051113.三軒屋〉
照門・後側
〈091024.日本原〉
折曲銃床
〈061029.日本原〉
折曲銃床ヒンジ部
〈091024.日本原〉
新型折曲銃床
〈091024.日本原〉
新型折曲銃床
〈091024.日本原〉
3点式スリング
〈070527.善通寺〉
銃剣
〈051113.三軒屋〉
銃剣
〈051113.三軒屋〉
弾倉(30発用)
〈031026.海田市〉
弾倉(20発用)
〈091024.日本原〉
薬莢バッグ
〈091108.海田市〉
CQB仕様
〈040905.米子〉