35mm2連装高射機関砲 L-90


〈第3高射特科大隊(姫路駐屯地) 021013.伊丹〉

諸元・性能
口径 35mm
砲身長 3,150mm
発射速度 550発/分(1火器) 1,100発/分(双連)
照準範囲 俯仰 -5度〜+92度
弾薬 焼夷榴弾(最大射程約6,000m) 曳光弾(曳光7秒 最大射程約12,600m)
製作 35mm砲:スイス・エリコン社、日本製鋼所
射撃統制装置:スイス・コントラベス社、三菱電機
備考 スイスのエリコン社が開発した「KDA35mm高射機関砲」で、陸上自衛隊では1969年に採用した。対空ミサイル防衛網を突破して接近する敵航空機を、弾幕によって撃墜するための装備である。2連装の機関砲2基と「スーパーフレーダーマウス」と呼ばれるレーダー・射撃統制装置、光学目標指定機1基、およびこれらの電源車輌3両により1セットのシステムが構成されている。レーダーの測定距離は300m〜50km、自動追随は40km。配備当初は高い命中率を誇る陸上自衛隊の代表的な対空火器だったが、航空機の高速・高性能化に伴って陳腐化した点は否めない。調達は1981年度で終了したが、後継装備は火砲ではなく対空ミサイルである93式近SAMが選定された。L90は逐次退役が進み、2009年に全数退役となった。


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正面
〈021029.善通寺〉
左側面
〈020526.青野原〉
左後ろ
〈020526.青野原〉
射撃手席
〈020526.青野原〉
砲口
〈021013.伊丹〉
牽引状態
(041121.善通寺)
牽引体勢
(050522.松山)
牽引体勢・右前
(071111.姫路)
スーパーフレーダーマウス
(041121.善通寺)