June.02

02年6月分の日記です。下に行くほど古くなってます。

■02.06.30 Sun  ちょっといい話。

 いやはや、日記の更新をさぼっているうちに、あっというまに1ヶ月が過ぎ去ろうとしていますな。世間的にはワールドカップで盛り上がった6月でございましたが、日本は1次リーグ突破を果たしたものの、決勝トーナメント1回戦でトルコに惜敗。日本代表、また4年後に向けてがんばってほしいものですね。
 さて、先日の仕事帰りに見かけた、ちょっといい話。ワタクシはいつも、JRの19:31発の快速列車に乗って家路についております。快速列車というのは各駅停車と違って、主要な駅にしか停車しないのですが、ときおりそれを知らずに乗り込んでしまって、自分の降りたい駅で降りられないお客さんがいます。駅の電光掲示板にちゃんと「快速」と表示されており、なおかつ車内放送で到着駅の案内をしているにも関わらず、それでも間違って乗ってしまう人がいるのでございます。まぁ、こういう場合はあきらめて次に停まる駅で、各駅停車の列車が来るのを待って乗り換えるしかないのでございますが、中にはキレて
「そんなん困るわ!停めてぇや!」
と車掌さんに食ってかかる困ったちゃんもいたり。( ̄▽ ̄;;
 で、先日みたお客さんもやっぱり各駅停車と間違えて乗ってきたおばあちゃんだったのでございますが、それと気がついたのは最初の停車駅であるH駅を過ぎてから。自分が降りるはずだった次の駅を素通りしちゃったので慌ててしまったんでしょうな。隣に立っていた若い女性に聞いて、はじめてこの列車が快速だということに気がついた様子。事ここにいたっては、次の停車駅であるK駅で降りて、各駅に乗り換えて引き返すしかないんであります。K駅に到着するのは19:53。ちょうどK駅では下り線の19:53発の各駅停車の列車が対向列車待ちをしています(いまだに単線なもので)。上り列車の到着と同時に、ほとんど間髪入れずに下り列車は出発してしまうのですが、思いきりダッシュして陸橋を渡って向いのホームへ行けば、なんとか間に合わなくもありません。が、若い人ならばともかく、おばあちゃんにそんな芸当ができるはずもありません。見ると足腰もちょっと弱そうで、陸橋を登るのも大変そうなんであります。
 さて、そんなこんなでK駅到着。おばあちゃんも急いで出ていったようでありますが、陸橋を登る途中で無情にも下り列車は動き出してしまいました。
(あ〜、やっぱり間に合わなかったか〜)
と眺めていると、なんと!一旦動き始めた列車がふたたび停まったではないですか!
どうやら、さきほどおばあちゃんと話をしていた若い女性がダッシュで駆けていって下り列車を停めたようです。おばあちゃんは丁寧にお礼を言って下り列車に乗り込んでいき、女性の方も爽やかな笑顔で見送っています。いやぁ、なんかいい光景でした。見ず知らずの他人のためにそこまでしてあげられるこの女性に感動です。ひさびさに人間の良心というものを垣間見たようで、いい気分で家へ帰ることができましたよ。