July.01

01年7月分の日記です。下に行くほど古くなってます。

■01.07.07 Sat  それっておいしいの?。
 暑いですね〜。外を歩くと身体が溶けるんじゃないかと思うくらいの熱気が容赦なく襲いかかってまいりますですよ。こんなに暑くて大丈夫ですかね、この国は。
 さて、今朝も出勤のためにJRの車中の人となったワタクシ。このところ残業続きでちょっと疲れ気味の身体を吊り革に預けつつ、到着駅までの20分ほどをボーッと過ごしておりましたよ。走りはじめて10分ほど経った頃でしょうか。車両の後ろの方に立っていた青年が、いきなり車両内をウロウロと移動しはじめました。なんだか挙動不審な人だなぁ、と横目で観察していると、再び元の位置まで戻ってカバンの中から携帯用の小さなラジカセを取り出し、スイッチオン! どんなイカしたミュ〜ジックが聞こえてくるのかと耳をそばだてていると、なんとも優し気な女性の声で
『○○労災病院行きです、整理券をお取りください。○○労災病院行きです、整理券をお取りください。○○労災病院行きです、整理券をお取りください。・・・・・』
という声が。Σ( ̄▽ ̄;;;; ナンデスカ!? どうやらどこぞの路線バスのアナウンスを録音したもののようです。なぜ彼はそんなものを聴いているのか? 不思議に思って今度は横目でなくまじまじと彼の顔を見ると、なんだか目がイッちゃってる・・・。アァ、そういうカテゴリーの人だ・・・・。(T▽T;;; 暑さにやられたのか、あるいはどこからか電波を受信している人なのかもしれません。こういう人は差別してはいけません。暖かく見守ってあげることが大切です。やがて彼はラジカセをカバンの中に戻すと、今度は出入り口の前まで移動。他人を押しのける時に「すみません」と断ったところをみると、礼儀は知っている様子です。
 彼はそのままドアのガラスにペッタリ貼りついて外を眺めております。しばらくおとなしくしていたのですが、何やら頭が不自然に前後左右に揺れておりますよ。・・・・何してるんだ?と思いよく見てみると、窓枠に渡してあるステンレスのポールをベロベロ舐めてるじゃありませんか! Σ( ̄□ ̄;;; オイシインデスカ?オイシインデスカァ!? 彼の後ろに立っていたおねぇさん、なんとなく後ずさり。( ̄▽ ̄;;
 まもなく列車は駅に到着し、彼も降りていずこかへと去っていきましたが、できるならもう少し観察していたかったような気がしなくもない今朝の出来事。( ̄▽ ̄<お

■01.07.01 Sun  JSA。
 風邪をひいてしまいました。ノドが痛いし鼻水がズルズル出て頭がボーッとしますです。暑いからといって、冷房の効きまくった部屋で過ごしたり冷たいものばかり食べたり飲んだりするのはよくありませんね。
 さて、先日久しぶりに映画を観に行ってまいりました。タイトルは「JSA」。あの「シュリ」を越えたと話題になった韓国映画です。ロードショーの最終日の、それも最終回に映画館へ足を運びましたよワタクシ。<遅 ( ̄▽ ̄;;; とても素晴らしい作品でした。日本ではこんな映画は撮れないでしょう。作品の中で描かれる韓国と北朝鮮の兵士達の友情に笑い、泣き、そして結末の切なさにまた涙する。同じ民族でありながら南北に分断された国家、手を伸ばせば届きそうな距離にいながら、しかし決して越えてはならない軍事境界線。複雑な国家背景があればこそ、この映画が韓国人の心を震わせたのでしょう。日本のように、国家が分断されているわけでもなく、どこかと国境を接しているわけでもなく、安穏と平和をむさぼっているような国ではこのような映画は撮れないだろうな、と感じさせられました。
 JSA(共同警備区域)は、38度線を挟んで東西284kmに及ぶDMZ(軍事境界線非武装地帯)の西端の方に位置する「板門店」の中にあり、国連軍(韓国・米軍)と北朝鮮軍の兵士達が共同で警備にあたっている場所です。ここではたまにニュースなどで耳にする将官級会談など、南北の交渉が行われています。もちろんJSAの中にも軍事境界線は厳然として存在しており、南北の兵士は互いにそこを越えることは許されていません。
 映画ではこのJSAで起こった殺人事件を軸に物語が展開していくわけですが、本来ならばあり得ないはずの韓国軍兵士と北朝鮮軍兵士の友情や、それだからこそ起こってしまった悲劇が、実に見事に描かれていました。最初は軍事色の強い作品なのかなぁと思っていたのですが、実際観てみるとこの上なく悲しいヒューマンドラマでありました。ま、詳しい内容は映画を観てない人に悪いので省かせていただきます。
 1953年に軍事境界線が定められてからすでに半世紀近くが経とうとしています。その間何度となく緊張と和解を繰り返してきた両国ですが、今もってこの地域は両軍合わせて100万人という兵力が集中する世界最大の武力集中地域でもあります。無論、対峙する両国の軍人・兵士達の中で、先の朝鮮戦争を経験した人はごくわずかでしょう。ちなみに、朝鮮戦争というのはまだ終わったわけではありません。1953年に結ばれたのはあくまで「休戦協定」であり、「終戦協定」ではないからです。今もってこの両国が「準戦時下」にあるということを知っている日本人は少ないのではないでしょうか。
 韓国と北朝鮮は近年になって和解の方向へ動きはじめ、金大中大統領と金正日国家主席が歴史的な抱擁を交わすという、一昔前なら信じがたい光景を目にするようにもなりました。南北の統一、はまだまだ難しい問題かもしれませんが、いつかこの平和への波が軍事境界線を境に睨み合っている前線の兵士達を解放してくれればよいな、と思います。お互いにいがみ合うことなく友好的な国家となれれば、映画で描かれたような両国兵士の友情も本当のことになるかもしれません。いろいろと考えさせられる映画でした。
 蛇足ですが、この作品に中立国監視委員会のスイス軍将校役で出演していたイ・ヨンエという女優さん、いいですねぇ。いつだったかフジテレビの「めざましテレビ」に出ていましたが、インタビューする軽部アナがメロメロになっておりました。「知的な美貌」という言葉がピッタリくる、まことに聡明そうな美人です。調べてみるとワタクシと8日しか誕生日が違わないらしいのですが、とても同い年に見えないほど若々しいです。「めざまし」を見たときにはホントに20代前半だと思ってました。そういう意味でも、ぜひ今時の日本の女性達にこの「JSA」を観てもらいたい。男がどういう女性にマイってしまうのか。頭を金色にしたり顔を黒くする前に、すこぅし考えなさい。( ̄▽ ̄<お
 もひとつ蛇足ですが、先日の落下したツバメのヒナは、無事巣立っていきました。来年、元気な姿で会えることを今から楽しみにしております。